《 5月21日 》

A.B.C(6400m) 〜 C.1(7050m)

   5月21日、昨夜は睡眠酸素を毎分0.5L吸って寝たが、鼻詰まりで酸素の吸い込みが悪かったため寒かった。 起床後のSPO2と脈拍は82と66で体調は悪くない。 朝食後にカーリーから今後の天気予報について無線連絡があり、23日は風は弱いが曇りで午後からは雪、サミット・デイの24日は晴れるが午後からは風が強く、25日は風が強いということだった。


A.B.Cから山頂へ


朝食


朝食後にカーリーから今後の天気予報について無線連絡があった


   10時半にA.B.Cを出発。 天気が良く風も弱いので、ヴァランドレの厚いダウンジャケットはザックに入れ、ダウンパンツの裾を膝の上まで折り返す。 スタートからエキストラの酸素を毎分2L吸っていくので、ゆっくり登れば重たい荷物や二重靴での歩行もそれほど苦にならない。 途中1回休憩して1時間半ほどでアイゼンをデポしたクランポン・ポイントに着く。 クランポン・ポイントから先は傾斜の緩い広い雪原を淡々と登る。 フィックスロープの取り付きまで風がなく快適に歩けた。 前方に見えるC.1への雪壁にはフィックスロープに沿って登山者の姿が点々と見えたが、やはり23日にアタックする隊が多いようで渋滞はしていなかった。


10時半にA.B.Cを出発する


スタートからエキストラの酸素を毎分2L吸う


A.B.Cからフィックスロープの取り付きへ


A.B.Cからフィックスロープの取り付きへ


A.B.Cからフィックスロープの取り付きへ


フィックスロープの取り付き


   1時半にフィックスロープの取り付きに着き、ストックを1本デポする。 取り付きからは酸素の流量を毎分2.5Lに増やし、ハーネスにユマールをセットしてフィックスロープを登り始める。 雪原から仰ぎ見たノースコルへの雪壁は急に見えたが、取り付いてみると斜面の傾斜はそれほどでもなく、昨日登った隊が多かったことが幸いし、階段上のトレースがあって登り易かった。 唯一休憩するのに相応しい場所がないのが玉にキズだ。 取り付きから1時間半ほどでようやく休憩ポイントがあり、大きな荷物を背負って登ってきた私達のシェルパ達に道を譲る。 天気はやや悪くなってきたが、風がないので寒くはない。 休憩ポイントから先のルートも同じような状況で難しい所はなく、途中1回の短い休憩を挟んで4時半にノースコルの手前のC.1(7050m)に着いた。


フィックスロープの取り付きからC.1へ


後続のシェルパ達


休憩ポイントでシェルパ達に道を譲る


フィックスロープの取り付きからC.1へ


フィックスロープの取り付きからC.1へ


フィックスロープの取り付きからC.1へ


C.1のテントサイト


4時半C.1に着いた


   C.1は予想以上に広く快適なテントサイトで、明日登るC.2や山頂へのルートが良く見えた。 テントは鈴木さんと一緒になる。 A.B.Cから吸ってきたエキストラの酸素がまだ余っているので、テントに入ってからも毎分1Lに減らして吸い続けた。 夕食はレトルトのカレーとフリーズドライの白米で、お湯はシェルパ達が作ってくれたので助かった。 酸素を吸い続けているので食欲は落ちずに美味しく食べられた。 テントの中は二人だと狭いがその反面暖かい。 夕食後も酸素を吸い続けたので、SPO2と脈拍は90と80だった。 夜になっても不思議と風は全く吹かなかったので終始快適に過ごせた。 今晩の睡眠用から用意されている酸素を計画どおり毎分1L吸って寝た。


C.1から見たエベレストの山頂(右)


C.1から見たA.B.C(中央)


C.1のテント


C.1に到着してからもエキストラの酸素を毎分1L吸い続けた


夕食のレトルトのカレーとフリーズドライの白米


C.1の睡眠用から用意されている酸素を計画どおり毎分1L吸って寝た


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エベレスト