《 5月1日 》
A.B.C(6400m)
5月1日、日本では元号が令和になった。 昨夜は寝返りを打つこともなくすぐに深い眠りに落ち、トイレで目が覚めたのは明け方近くだった。 酸素をたっぷり10時間近く吸ったので、起床時のSPO2と脈拍は91と54だった。 天気は快晴だが風が強くて寒い。 午前中はA.B.Cの散策をしようかと思ったが、柔軟体操をするだけに留め、ダイニングテントで読書をする。 さすがにこの高度になると骨折した人差し指の冷たさやむくみが気になる。 昼食はララ・ヌードルなどを腹八分目食べる。
昼食後に上部キャンプ(C.1・C.2・C.3)で食べる朝食と夕食の6回分の食料の配給があった。 内容はアルファー米とレトルトのカレー、そしてフリーズドライの味噌汁だ。 昨日に続き昼過ぎから軽い頭痛が始まった。 少し離れた場所に居を構えているアンドレアスの率いるヨーロッパ隊はC.1への順応登山に出かけたと思っていたら、当のアンドレアスがダイニングテントに遊びにきた。
夕方になってC.1(7050m)まで順応登山をしてきたというガイドの平岡さんが、サーダーのペンバと共に倉岡さんを訪ねてきた。 夕食前には頭痛に加えて首の凝りも感じるようになり、まだまだ順応途上だと感じた。 SPO2と脈拍は朝からだいぶ悪くなり70と75だった。 夕食は腹八分目に抑え、鼻詰まりの薬を飲んで初めて酸素なしで寝た。