《 4月16日 》
ラサ(3650m) ⇒ シガツェ(3840m)
4月16日、標高3650mのラサに3泊してもまだ熟睡には至らず、昨日と同じように軽い頭痛で夜中に何度か目が覚めた。 起床後のSPO2と脈拍は92と67で依然として脈が高かった。 今日は次の滞在地のシガツェ(3840m)に車で移動する。 ラサからシガツェまでは約260キロだが、Nシステム(中国政府の監視カメラによる速度制限)により6時間ほどを要する。
2年前のチョ・オユー登山の時にラサとシガツェを結ぶ国道318号線を往復しているが、ラサの郊外には新しい集合住宅が随所に見られ、チベットの中国化への動きが前回にも増して進んでいるように思えた。 数は少ないが道路脇に新しい公衆トイレが出来ていた。 農村部に入ると桜の花が見られ、種蒔きのシーズンを迎えた田園風景となった。 遥かインド洋にそそぐヤルツァンポ川の背後の5000m級の山々にはまだ残雪が見られた。 前回にはなかったが、途中2か所の町の警察署でクサンが代行してパスポートとビザのチェックを受ける。
正午過ぎに国道沿いのドライブインの一角にある中華料理店で昼食を食べる。 シガツェの50キロほど手前から新しく出来たバイパスを通り、予定よりも少し早く4時にシガツェ(3840m)に着いたが、シガツェの新しい警察署の署員は中国人でチベット語が話せず、クサンも中国語(北京語)を話せないため、僅か数分の手続きを終えるのに1時間以上を要した。 標高はラサとさほど変わらないが、気温はだいぶ低い感じがした。
今日から2泊するホテル『ダワラング』は旧市街の中ほどにある伝統的な高級ホテルで、四ツ星の名に恥じることなく室内の雰囲気はとても良かった。 夕食はクサンの勧めでホテルの近くのチベット料理店でクサンやテンジンと一緒に食べた。 地元民に愛好されている店とのことだが、料理は全てスパイシーで少し辛く、残念ながら私の口には合わなかった。 頭痛はようやく無くなったが、就寝前のSPO2と脈拍は89と64で、依然として疲労のバロメーターとなる脈が高かった。