《 10月27日 》

B.C( 4 6 0 0 m ) 〜 ヤクキャンプ( 5 4 0 0 m ) 〜 B.C( 4 6 0 0 m )

   10月27日、夜中に僅かな降雪があったが、今日も朝から快晴の天気だ。 テント内の室温はマイナス1℃となり、ボトルの水が凍っていた。 体調は引き続き良かったが、夜中に寝袋のファスナーが少し開いてしまったためか、鼻が少し詰まっていた。 起床前のSPO2は86、脈拍は53で順応は確実に進んでいるように思えた。 

   朝食後はアタックに向けての最後の順応に、倉岡さんとC.1の手前のヤクキャンプ(5400m)まで登りにいく。 今日も昨日と同じように風が殆どない絶好の登山日和だ。 B.Cを見下ろす勾配の緩い支尾根へ昨日と同じようにスローペースで登る。 順応が多少進んでいるため、昨日よりも少し楽に登れた。 今日は順応やアタックのためC.1方面に向かう人が多い。 支尾根に上がってから歩くスピードを上げてみると、順応はまだまだ途上のようで、5000m地点の手前から次第に足が上がらなくなってしまった。 

   5000m地点(GPSでは5001m)から少し下り、大小の岩が堆積しているサイドモレーンをトラバースしながら進む。 トラバースを終えて急坂をジグザグに少し登ると、C.1に突き上げる幅の広い尾根に乗り、目標のヤクキャンプのテントが小さく見えた。 ヤクキャンプの名前どおり、荷上げをするヤクが登ってきた。 途中で2回ほど休憩し、予想よりも早くB.Cから3時間半ほどでヤクキャンプ(GPSでは5022m)に着いた。

 

B.Cから見たヌンブール(中央奥)


エージェント(K&P)の社長でもあるアンドレアスが個人用テントにモーニングティーを届けてくれた


B.Cを見下ろす勾配の緩い支尾根へ昨日と同じようにスローペースで登る


支尾根の末端から見たアマ・ダブラム


5000m地点


5000m地点から少し下り、大小の岩が堆積しているサイドモレーンをトラバースしながら進む


C.1に突き上げる幅の広い尾根に乗る


ヤクキャンプへ荷上げをするヤク


   堆積した岩の隙間に整地された場所が点在するキャンプ地には10張以上のテントの花が咲いていた。 アマ・ダブラムの容姿もだいぶ変わり、目を凝らすとC.2のテントサイトが見えた。 ここからC.1へは標高差で400mほどなので、2時間くらいで着くだろう。 ゆで卵を2つ食べ、30分ほどゆっくり休憩してからB.Cへ戻る。 天気は昼過ぎから下り坂になってしまったので、途中1回休憩しただけで2時間ちょうどでB.Cに着いた。 アンプルバにララ・ヌードルをお願いし、個人用テントで昼寝を決め込んだ。

   夕食は炊き込みご飯とモモ(蒸し餃子)で、スイス隊はヤク肉のステーキと専用の鍋を使ったチーズフォンデュだった。 もちろん今夜も和気あいあいにシェアしながら食べたが、少し調子に乗って食べ過ぎたようで、食後にトイレに行くハメになった。


ヤクキャンプから見たアマ・ダブラム


ヤクキャンプの手前から見たマランプラン(右)


ヤクキャンプから見たカンテガ(中央)とタムセルク(右奥)


夕食の炊き込みご飯


スイス隊の夕食のヤク肉のステーキ


スイス隊の夕食のチーズフォンデュ


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アマ・ダブラム