《 10月21日 》

ナムチェ( 3 4 4 0 m ) 〜 デボチェ( 3 8 2 0 m )

   10月21日、今日も朝から快晴の良い天気となり放射冷却で寒い。 昨夜は頭痛もなく、夜中にトイレに起きた時に僅かに違和感がある程度だった。 起床前のSPO2は86、脈拍は55、起床後は89と60だった。 

   7時に朝食を食べ8時に出発。 今日はタンボチェとパンボチェの間にあるデボチェという比較的静かな村まで行く予定だ。 稲村さん達の隊はシェルパが凍傷を負ったため、ヘリでB.Cからカトマンドゥに下りてしまったとのこと。 他のトレッカー達とほぼ同じ時間に出発したため、前後にはトレッカーの長い列が出来ている。 これならネパールの復興もどんどん進むはずだ。 タムセルクを右手に仰ぎ見て緩やかな登り下りを繰り返しながら展望の良いトレイルを歩いていくと、30分ほどで憧れのアマ・ダブラムが見え始めた。 大雪の後だった5年前と比べて明らかに雪が少なく黒々としている。 少しずつ近づいてくるアマ・ダブラムの雄姿に興奮しつつ写真を撮りながら歩いていったが、新しいカメラに不慣れのため測光方式の選択を誤ってしまい、写真が殆どピンボケ状態になっていたことが帰国後に分かった。 間もなくタウツェやローツェも見え始め足取りは益々軽くなる。 タウツェもクーンビラと同じように今シーズンからホーリー・マウンテン(聖なる山)として登山が禁止になったとのこと。 そのクーンビラを頭上に仰ぐキャンギュマで早くも1回目のコーヒーブレイクとした。


ナムチェからデボチェへ


朝食のフレンチトースト


コンデ・リとナムチェの町


トレッカーの長い列


ナムチェから30分ほど歩いたところで憧れのアマ・ダブラムが見え始めた


ホーリー・マウンテン(聖なる山)として登山が禁止になったタウツェ


キャンギュマから見たアマ・ダブラム


   キャンギュマから中間点のプンキ・タンガまでは標高差300mほどの一気の下りだ。 キャンギュマから先でクムジュンやゴーキョに行くルートが分岐するが、トレッカーの殆どは私達と同じようにタンボチェ方面へのエベレスト街道を進んだ。 プンキ・タンガにも新しいチェックポストがあった。 プンキ・タンガからタンボチェまでは標高差600mほどの登りとなるため、迷わず2回目のコーヒーブレイクとした。

   タンボチェへの登りは予想よりも緩やかで登り易く、直前の休憩が功を奏したのか、途中何箇所かあった休憩ポイントで休むことなく、1時間半ほどで一気に登り切ってしまった。 高原台地のようなタンボチェには大きなゴンパ(寺院)が建っていた。 今年は乾期に入るのが遅いようで、アマ・ダブラムには雲が湧き始め、エベレストは見えなかった。 タンボチェで昼食にダルバートを食べ、シャクナゲのトンネルを下って30分ほどで今日の宿泊地のデボチェ(3820m)に着いた。

 

キャンギュマから中間点のプンキ・タンガまでは標高差300mほどを一気に下る


プンキ・タンガにも新しいチェックポストがあった


プンキ・タンガで2回目のコーヒーブレイクとした


ナムチェで買ったアップルスチュードル


プンキ・タンガからタンボチェへの登りは予想よりも緩やかで登り易かった


タンボチェには大きなゴンパ(寺院)が建っていた


タンボチェから見たアマ・ダブラム(右)とローツェ(左)


昼食のダルバート


タンボチェからシャクナゲのトンネルを下ってデボチェへ


   デボチェはこぢんまりとした小さな集落だが、意外にも新しい大きなロッジが次々と建設中で、図らずも私達もまだ正式にオープンする前の真新しいロッジに泊まることになった。 ロッジの部屋には絨毯が敷かれ、ナムチェのロッジと同じように室内にシャワーと水洗トイレがあった。 今日も空きがあったので二人部屋を一人で使えた。 午後から曇ってしまったので室内は寒かったが、ベッドの布団は羽毛でマットレスには電気ヒーターが付いていたので、炬燵のように使うと温かかった。 もちろんプロパンガスによるシャワーは瞬時に熱いお湯が潤沢に出てとても快適だった。  夕方のSPO2は89、脈拍は61で体調も良かった。

   夕食は薪ストーブで暖かい食堂で鶏肉のステーキを食べたが、予想どおり町レストランと変わらないくらい美味しかった。 夜は過去の滞在も含めてネパールで初めて寝袋ではなく備え付けの寝具で快適に眠れた。 このロッジのツインルームの料金は素泊まりで3,000ルピー(邦貨で約2,800円)だった。 あと数年後にはエベレスト街道の殆どのロッジがこのようなスタイルに移行していくのではないかと思えた。


デボチェでは新しい大きなロッジが次々と建設中だった


正式にオープンする前の真新しいロッジに泊まる


ロッジの部屋には絨毯が敷かれていた


室内にシャワーと水洗トイレがあった


薪ストーブで暖かい食堂


夕食の鶏肉のステーキは町レストランと変わらないくらい美味しかった


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アマ・ダブラム