《 7月23日 》

   ツェルマット(1600m) ⇒ スネガ(2288m) ⇒ ブラウヘルト(2571m) 〜 オーバーロートホルン(3414m)  (往復)

   7月23日、予報どおり三日続けて曇天の朝となった。 妻は少し風邪をひいてしまったようで、今日は外出せずに休養することを決め、私は高所順応を兼ねて手軽に登れるオーバーロートホルン(3414m)に行った。 同峰は初めてツェルマットを訪れた18年前に登って以来だ。 

   午後からは天気が回復するという予報だったので、昼前にアパートを出発し“通い慣れた” 地下ケーブルでスネガへ上がる。 あいにくマッターホルンを初め周囲の山々の展望は予想よりも悪かった。 スネガからブラウヘルトへゴンドラで上がる。 ブラウヘルトから殆どのハイカーはステリゼーへ向かうため、オーバーロートホルンへ向かう幅の広い道には人影がない。 13年前の大雪の直後に西廣さん夫妻とこの道を歩いたことが思い出された。 ステリゼーを眼下に見ながら歩いていると、マーモットが何匹かお花畑の中に見られた。

   フルーエヒュッテからの道と合流してからは前後にハイカーの姿が見られるようになった。 残雪が僅かに残るオーバーロートホルンの基部からは傾斜が緩くなり、滞在期間中に妻の腰が少しでも良くなれば登れるのではないかと思った。 午後からは天気が回復するという予報を信じ、足元の高山植物を愛でながらゆっくり登ったが、先ほどまで見えていた山頂は逆に霧に包まれてしまったので、山頂手前の風の弱い尾根の末端で30分ほど待機する。 霧はますます濃くなるばかりで体も冷えてきたので、すでに誰もいなくなった山頂に向かう。 1時半に山頂に着くと、奇跡的にマッターホルンの山頂が一瞬見えた。 一番楽しみにしていたドムが終始見えずに残念だったが、今日は順応だと割り切って1時間ほど山頂に滞在してから下山する。 下山後にツェルマットの駅で明日予定しているゴルナーグラートへの登山電車の切符を買ってアパートに帰った。 料金は往復で57フラン(邦貨で約6,400円・半額カード使用)だった。

   夕方田村さんからメールがあり、当初予定していたグラン・コンバンの登山ルートと集合時間を変更するということだった。 ルートについては変更後のものが当初私が予定していたルートだったので良かった。


ツェルマット観光局のテレビの天気予報


町内を走る路線バス


スネガへの地下ケーブル


マーモット


シラタマソウ


フルーエヒュッテからの道と合流する地点の先から見たオーバーロートホルン


残雪が僅かに残るオーバーロートホルンの基部


コケマンテマ


オーバーロートホルンの山頂


オーバーロートホルンの山頂から見たマッターホルンの山頂


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