《 11月1日 》

B.C ( 4 6 0 0 m )

   11月1日、6時に起床し、朝の散歩に出掛ける。 相変わらずB.Cには人影が少ない。 朝食後、8時に別働隊の三人がC.1(5800m)への一泊の順応に出掛けていくのを皆で見送る。 その後も各隊からC.1に向けて登っていく人達が見られた。 一方で、私達よりもC.1寄りに滞在していた隊が時間切れでテントを撤収していた。 果たして私達はどうなるのだろうか。

   陽射しがいつもに増して強かったので、午前中は久々にポータブルシャワーで体を洗う。 スタッフ達も今日は休養日で、日向ぼっこをしている。 食堂テントも暖かく、のんびりと歓談しながら寛ぐ。 昼食はプリプリの鶏肉の親子丼とマカロニと野菜の醤油炒め。 見かけもさることながら味も美味しかった。 

   午後はB.Cに霧が発生し、一転して寒くなった。 昨日から足先の冷えが続き、登山靴を履いていても寒く感じるので、再び散歩に出掛ける。 歩くと足は一時的に温まるが、しばらくするとまた冷えてくる。 風邪が完治していないのか、まだ完全にこの高さに順応していないのか、1時間も歩かないうちに疲れてしまう。 ラッセル・ブライスの隊も北稜からのアタックを諦めてまだこちらに転進してこないし、どうやら今シーズンはB.Cに他に日本人(隊)はいないようだ。 食堂テントに戻ると、今度は強烈な睡魔が襲ってきた。 夕方はナムチェの方向が雲海になっていたので、妻たちが今日ルクラから飛べたかどうか気になったが、帰国後に妻から聞いた話では、飛行機は視界が悪くて一日中飛べず、翌日の午後にヘリでカトマンドゥに飛んだ(料金は邦貨で37000円)とのことだった。

   夕食のメインディッシュはヤク肉のハンバーグ。 キッチンスタッフが昼からずっと肉をたたいていたので、柔らかくてとても美味しかった。 夕食中にC.1に泊りに行った別働隊の安倍さんから無線が入り、アイゼンを着けて登る区間もあったので、C.1まで8時間掛かったという情報が得られた。 明日からの上部のルート工作隊員には、若いナムギャルとパサン・カミが選ばれた。


B.Cの外れからパナヨ・ティッパ(6696m)方面の山々を遠望する


足先の冷えが続き、登山靴を履いていても寒く感じた


朝食の味噌ラーメン


C.1に向かう別働隊の三人を皆で見送る


C.1に向かう他の隊


スタッフ達も今日は休養日だ


シャワー用のテント


暖かな食堂テントでのんびりと歓談しながら寛ぐ


昼食の鶏肉の親子丼


午後はB.Cに霧が発生し、一転して寒くなった


ナムチェの方向に沈む夕陽


日没後のアマ・ダブラム


夕食のヤク肉のハンバーグ


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アマ・ダブラム