《 10月13日 》

カトマンドゥ ( 1 3 5 0 m ) ⇒ ルクラ ( 2 8 4 0 m ) ⇒ パクディン ( 2 6 1 0 m ) ⇒ モンジョ ( 2 8 4 0 m )

   10月13日、昨夜の打ち合わせどおり4時に起床してロビーに集合する。 深夜に到着した泉さん・岩野さん・工藤さん・滝口さんとロビーで再会し、再度荷物の仕分けをしてから、迎えに来たサーダーのパサン(昨年のヒムルン・ヒマールと同じ)と共にエージェントの車で空港に向かう。 空港にはタシとチェリンの二人のスタッフが待っていた。 早朝にも関わらず、気象状況に左右されやすい不確実なルクラへのフライトのリスクを避けようとする大勢の人達で空港のロビーは混雑していた。 ランチボックスの朝食を食べながらフライトの順番を待つ。 山岳地帯にあるルクラの空港は滑走路が短く管制塔もないため、数台の小型機が有視界飛行で運航している。 出発時間や1日の便数などは決まっておらず、明るくなってから先着順に乗客を乗せていくという独自のスタイルだ。 飛行機の整備状態が悪く、数年に一度着陸に失敗しているということで本当に怖い。 

   今朝のカトマンドゥはどんよりとした曇り空だったので、飛行機が飛ぶかどうか心配だったが、7時前に男性陣が、7時に女性陣が相次いでカトマンドゥを飛び立つことが出来た。 単発の古い小型機はパイロットと助手を含めて10人乗りで、穴の開いた内側の側壁から冷たい風が容赦なく吹き込んできてとても寒かった。 残念ながら山岳地帯に入っても曇天が続き、機上からのヒマラヤの大展望は叶わなかったが、インド洋沖で発生した大型のサイクロンが近づいているとのことで、飛行機が飛べただけでもラッキーだった。

   40分ほどで山間にあるこぢんまりとしたルクラの空港(2840m)に着くと、滑走路脇には荷物の到着を待つ大勢のポーター達の姿が見られた。 空港には車道が通じておらず、滑走路から直接“エベレスト街道”のトレッキングルートに入る。 道の両脇にはトレッカー向けのロッジや土産物屋が所狭しと軒を並べていた。 ポーター達への荷物の配分をする間、ルクラでは一番上等な『ナマステロッジ』で長いティータイムとなった。 昨年のヒムルン・ヒマールのスタッフだったフィンジョの弟というチェリンが道案内役となり、ようやく9時に出発となった。

   集落の外れには国立公園のチェックポストがあり、その先のゲートをくぐると長い下り坂となった。 良く整備されたトレッキングルートは石畳となっている区間も多く、随所にロッジや売店が点在していた。 しばらくすると左手にドゥードゥ・コシ(川)が見えるようになり、以後エベレスト街道はこの川を遡ることになる。 鉄製の吊橋を何本か渡り、緑濃い山村風景の中を歩く。 昼食に入ったロッジでは、ネパールらしく食事が出てくるまで1時間以上も待たされてしまった。 昼食を食べていると、とうとう鉛色の空から雨が降り出した。 昼食後は傘をさして歩いたが、雨足は次第に強くなってきて寒かった。

   当初の予定では今日はパクディン(2610m)までだったが、明日はさらに雨が強くなるという予報だったので、その先のモンジョ(2840m)まで行くことになった。 3時にモンジョのロッジに着いたが、暖かい衣類が入った荷物がまだ届かないので、食堂の薪ストーブに火を入れてもらい暖をとる。 運悪く私の荷物を背負ったポーターが、雨除けのカバーを持ってなかったので、中の衣類の大半が濡れてしまい、寛ぐ間もなく乾かすことに専念する。 夕食は全員一緒にダルバートを注文した。 ダル(豆)スープが美味しく、お替りをして食べた。 妻と節子さんはネパールで初めてのロッジ泊だ。 夜は9時に寝たが、日付が変わる頃から軽い動悸で眠れなくなり、早くも軽い高度障害の症状が見られた。


エベレスト街道の行程表


ルクラ (2840m) ⇒ パクディン (2610m) ⇒ モンジョ (2840m)


未明に空港に着く


スタッフのタシ


大勢の人達で空港のロビーは混雑していた


車で小型機の滑走路に向かう


10人乗りの単発の小型機


曇天で機上からのヒマラヤの大展望は叶わなかった


こぢんまりとしたルクラの空港


滑走路脇には荷物の到着を待つ大勢のポーター達の姿が見られた


短い空港の滑走路


道の両脇にはトレッカー向けのロッジや土産物屋が所狭しと軒を並べていた


『ナマステロッジ』でのティータイム


スタッフのチェリン


集落の外れにあった最初のチェックポスト


鉄製の吊橋を何本か渡り、緑濃い長閑な田園風景の中を歩く


トレッキングルートは良く整備されていた


昼食の焼そばとモモ(蒸し餃子)


雨足は次第に強くなってきて寒かった


当初の宿泊予定地のパクディン


宿泊したモンジョのロッジ


食堂の薪ストーブで温まる


シンプルなロッジの寝室


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アマ・ダブラム