《 10月17日 》

B.C ( 4 9 2 0 m )

   10月17日、B.C滞在4日目。 昨日に続き鼻詰まりと喉の痛みで良く眠れなかった。 あごにも鈍痛を感じるのは風邪で熱があるためか。 まだ順応よりも消耗の方が勝っているようで、体調は今までで一番悪く、今日が休養日で助かった。 夜中に少し雪が降り、B.Cはうっすらと白くなっていた。 起床前のSPO2と脈拍は88と56、起床後は91と60で昨日と殆ど変らなかった。 天気は少し不安定で風が冷たい。 朝食は関西うどんに昨夜の残りのてんぷらを入れて食べる。 

   今日は登山の安全を祈るプジャをする日で、早朝からスタッフ達は準備で忙しい。 B.Cでのプジャは厳粛な祈祷というよりもお祭りといった感じだ。 いつの間にか若いラマ僧がやってきて祭壇に飾るお供えを作っていた。 朝食後はSPO2が84にまで下がり、個人用テントに引きこもる。 10時頃にプジャが始まったのでその輪に加わる。 祭壇に供えて祈祷するピッケルなどの登攀具はC.1に上げてしまったので、ストックやザックなどを供える。 香草が焚かれ、若いラマ僧のヌヴゥーさんが読経を始める。 スタッフからミルクティーやお菓子が配られ、皆それぞれ祭壇の前に座って祈ったり、眺めたり、写真を撮ったりする。 プジャの最中は特に何かをしなければならないという決まりはないそうだ。 しばらくすると、タルチョ(経文が刷り込まれた五色の旗)が三方に張られ、祭壇が華やかになる。 スタッフからツァンパ(小麦粉)を顔(女性は肩)に塗られ、お供えのお米を何度か上に放り投げたりして、次第にプジャは盛り上がる。 お供えのお菓子、ビール、チャン(どぶろく)、ロキシー(焼酎)がスタッフから次々に振る舞われ、プジャは終わりに近づいてくる。 プジャの最後に一人一人がラマ僧のヌヴゥーさんから経典を頭の上に載せてもらう。 お決まりのシェルパダンスが始まり、私達もその輪に加わる。 赤ペラの節に合わせた足の独特なステップを上手く真似ることは出来ないが、それはあまり問題ではない。 私達が抜けた後もスタッフ達は延々と踊り続けていた。 踊りの後は祭壇の周りで酒盛りとなり、昼過ぎにお開きとなった。

   昼食はヤクの肉の入ったタルカリダルバート。 日本人好みの味付けで美味しい。 昼食後はほろ酔い気分で居眠りする始末だ。 午後は天気が再び悪くなり、個人用テントで昼寝を決め込んだ。 夕方になって少し体調が良くなったので、B.Cの周りを少し散歩する。 夕食はまたまた私達のリクエストどおりのすきやきになり、食欲をセーブするのに苦労する。 食べ過ぎが原因か、就寝前のSPO2と脈拍は今までで一番悪い82と62となってしまった。 スタッフ達は明日は休養日なので、深夜まで酒盛りをして騒いでいた。

夜中に少し雪が降り、B.Cはうっすらと白くなっていた


お供えを作るラマ僧のヌヴゥーさん


祭壇


祭壇の前に座って祈ったり、眺めたり、写真を撮ったりする


タルチョ(経文が刷り込まれた五色の旗)が祭壇から三方に張られる


お布施


スタッフからツァンパ(小麦粉)を顔に塗られる


若いラマ僧のヌヴゥーさんの読経が続く


お米を何度か放り投げる


ビール、チャン(どぶろく)、ロキシー(焼酎)が振る舞われる


ラマ僧のヌヴゥーさんから経典を頭の上に載せてもらう


皆でシェルパダンスを踊る


祭壇の周りで酒盛りとなる


昼食のタルカリダルバート


夕食のすき焼き


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ヒムルン・ヒマール