《 10月7日 》
ジャガット ( 1 3 0 0 m ) ⇒ チャムチェ ( 1 4 3 0 m ) ⇒ タール ( 1 7 0 0 m ) ⇒ ダラパニ ( 1 8 6 0 m )
10月7日、未明からあちらこちらでニワトリが鳴く声がする。 早朝から慌しくポーター達とスタッフが、ロバとポーターの運ぶ荷物の仕分けをしている。 意外にもポーターは地元の住人ではなく、スタッフが各々の郷里から連れてきているとのことだった。 少年や若い女性も多い。 各国から来た健脚のトレッカー達はもう歩き始めている。
簡素な朝食を食べ、9時にロッジを出発。 ネパール・ヒマラヤでの一般的なトレッキングをするのは今日が初めてだ。 アンナプルナ街道(今回辿るルートは通称『マルシャンディ街道』とも呼ばれている)のトレッキングは、いきなり大自然の中を歩くという感じではなく、古くからある小さな村々を繋ぐ生活道路を辿っていく。 アルプスやカナダのように観光用に新しく作られたトレイルではない。 必然的にロッジも風光明媚な所ではなく、村(集落)の中に建てられている。 今日の目的地(宿泊地)はマナスルへのルートが分岐するダラパニ(1860m)という村だ。 ジャガット(1300m)から単純標高差で560mだが、距離は15キロほどあり、それほど楽な行程ではない。
マルシャンディ川の右岸の幅の広い道を上流に向かって進む。 道端には電柱もあり、最近ジャガットから先へも車が通れるようになったようで、昨日乗ったジープが時々砂埃を巻き上げながら走り抜けていく。 早朝の陽が当たらない時間帯は肌寒かったが、陽が当たるようになると結構暑い。 1時間ほどでチャムチェ(1430m)という村に着く。 ここで道は二つに分かれ、新しい立派な鉄製の吊り橋を渡ってマルシャンディ川の左岸の山道を辿る。 一方の道が最近出来た車道のようで、間もなく対岸から見えるようになった。 帰路はこの新しい道を辿ったが、岩をダイナマイトで爆破して作ったいかにもネパールらしいスリリングな道だった。 村と村の間には所々に茶店のようなものがあり、飲み物や食べ物を注文しながらいつでも休憩出来るのがありがたい。 正に街道という名前が相応しく、登山道とは別の次元で面白い。
突然マルシャンディ川が広い中州になっている所に飛び出すと、その先に中間地点のタール(1700m)の村が見えた。 タールにも何軒か新しい洒落たロッジがあり、そのうちの一軒の中庭で昼食の休憩をする。 この街道にあるロッジはレストランも兼ねている。 大きな魔法瓶に入った濃厚なミルクティーを飲み、ダルバートとサイドメニューにスプリングロール(春巻)をいただく。 アンナプルナ街道のトレッキングではこれが一般的なようだ。
石畳が敷かれた道のある小さな集落を通り、登り下りを繰り返しながらマルシャンディ川の左岸の岩壁の下をへつるように歩いていくと、先ほどと全く同じ規格の新しい鉄製の吊り橋があり、これを渡って右岸の新しい車道に合流する。 学校のあるカテ(1850m)という村を過ぎ、今日の目的地(宿泊地)のダラパニ(1860m)には夕方の4時半前に着いた。 泊まったロッジは『マザ−ランドホテル』という名だった。
夕食は各々が好きなものを注文して食べる。 チキンカレー・炒飯・焼きそば・春巻・フライドポテト・鳥の唐揚などが食卓に並んだ。 まだ標高が低いので、ビールを飲む人もいる。 ロッジの食事は思っていた以上に美味しかったので、ついついお腹一杯に食べてしまった。

















