《 9月16日 》

B.C  ( 4 7 5 0 m ) ⇒ C.1  ( 5 5 0 0 m )

   9月16日、前日からの雨はB.Cで初めて雪となり、うっすらとテントに積もった。 いよいよ夏が終わり秋となるのだろう。 やはり昨夜は食べ過ぎたようであまり快眠は出来なかった。 それでも起床後のSPO2と脈拍は86と68で好調だった。 今日から上部キャンプに上がるので、6時起床で7時朝食と、いつもより1時間早いスケジュールで8時にB.Cを出発する。 

   アタック用の羽毛服や手袋などは今回荷上げしておきたいが、大雪や強風でテントが潰される可能性があるので、予備がある食糧品中心のボッカをする。 ザックの容量は35Lしかないので、サブザックを紐で括り付けて運ぶ。 B.CからC.1はすでに2回往復しているので、気楽であるが面白みに欠ける。 ましてや順応となるとなおさらだ。 

   皆で一緒にB.Cをスタートしたが、るみちゃんのペースがなかなか上がらず、クランポン・ポイントでしばらく待つ。 るみちゃんは体調が思わしくないようなので、平岡さんに任せて藤川さん、工藤さんと共に先行する。 雲は多いが陽射しは強く、氷河上は照り返しで暑い。 他の隊も順応やボッカの最盛期で、B.CからC.1の間も人の行き来が多くなった。 途中、埼玉岳連隊がC.2までの順応を終えて下りてきたが、順応不足が原因なのか皆下痢で苦しんでいるとのことだった。

   暑さに苦しめられながらも、珍しく健脚の工藤さんよりも一足早く4時間少々でC.1に到着。 終始マイペースで登ったが前回よりも30分ほど早かった。 C.1には全員分のテントがあるが、外国人隊員達はいないので、テントを一人で使う。 前回と同じテントを選んだが、テントの下の雪が溶けて凹んでいたので、スコップで雪を入れて整地する。 他の隊は頭上の台地にC.1を建設したようで他にテントは無かった。 少し落ち着いてからSPO2と脈拍を測ると80と98で、脈が非常に高かった。 水分摂取に努めて夕方には脈拍を78まで下げることが出来たが、何だか前回の滞在時の方が体が楽だったような気がする。 

   今日も午後は水作りに追われる。 今回のボッカの量が一番多い藤川さんは1時間以上遅れて到着したが、るみちゃんと平岡さんは一向に登ってくる気配がない。 無線では何も言ってこないのでそれほど心配はしなかったが、結局3時間ほど遅れてようやく二人が着いたので安堵する。 るみちゃんはどうやら胃腸の調子が相当悪いらしい。 平岡さんから明朝はB.Cから2名のスタッフが上がってくるのを待って5時に出発するとの指示があった。 8時には寝たが、前回C.1で3泊したことが嘘のように脈が高くて動悸が収まらず、また寒さも手伝って殆ど眠れなかった。


早朝のB.Cから見たマナスル


2回目の高所順応でB.CからC.1へ向かう


クランポン・ポイント付近を登る


高所順応でC.2から下ってきた埼玉岳連隊とすれ違う


C.1のあるナイケ・コル


外国人隊員達はいないので、C.1ではテントを一人で使う


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マ ナ ス ル