《 9月9日 》

C.1  ( 5 5 0 0 m )

    9月9日、昨夜は予想どおり頭痛に悩まされながら寝ることになり、一番低い時はSPO2が59まで下がった。 起床前のSPO2と脈拍は64と58で、起床後は74と64になったが、不思議と頭痛はなかった。 SPO2が落ちた原因は昨日のボッカの疲れもあるが、ここ数日続いている鼻づまりの悪化だった。 乾燥で鼻の中の粘膜が切れて出血したものが巨大な鼻糞になり、それが鼻腔の奥に詰まってしまうのだ。 

    今日は予定どおりレスト日となった。 天気は今日も朝は青空が覗くが次第に雲が湧き、午後には天気が崩れるという感じで、この山域特有のモンスーン(雨期)気候が続いた。 曇ってはいるものの陽射しが感じられ、日中はテントの中でゴロゴロするにはちょうど良かった。 もし雲がなかったら、一人ならともかく二人では暑くてテントの中にはいられないだろう。 午前中は頭痛の代わりに気分が少し悪くなり、水作りを藤川さんにお願いする。 深呼吸を繰り返し行っていると、運良く小豆ほどの大きさのどす黒い鼻糞が取れ、呼吸が一気に楽になった。 SPO2も80台まで上がり、10時頃になってようやく朝食が食べれた。 

    お腹の調子は相変わらず良かったので問題なかったが、C.1から上のキャンプ地では携帯トイレを使うため、トイレはテントサイトの外れに雪のブロックを片側だけ1mほど積んだだけの簡素なものとなり、近くまでいかないと誰かが使っているかどうかも分からないし、風雪が強い時は大変なことになるだろう。 藤川さんは愛用のナンプレ、私は読書や日記をつけたりして専らテントの中で過ごした。 

    夕方、倉庫兼スタッフの宿泊用テントで明日のC.2までの行動予定についてのミーティングがあった。 夕食はB.Cから上がってきたスタッフが担いできてくれたピザをテントに戻ってからガスコンロで温めて食べた。 食べ物を消化するために多くの酸素が使われるため、夕食後は今日も藤川さんと深呼吸大会となった。 深呼吸により私はSPO2が90台まで上がったが、藤川さんは80台にしかならなかった。


高所順応でC.1に滞在する


曇天のため1日中テントの中で過ごす


スタッフの共同テント兼倉庫


各テント毎に備え付けられている炊事道具


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