《 9月7日 》

B.C  ( 4 7 5 0 m )

    9月7日、今日も朝方は青空が覗き、雲は多いがマナスルは見えた。 モンスーン(雨期)の時期でこの程度の天気なら、モンスーン明けはさぞ天気が良いだろうと期待が持てた。 昨夜は頭痛もなく、C.1にタッチしたことでようやくB.Cの高さに順応したようだ。 起床前のSPO2と脈拍は83と63で昨日よりも着実に良くなっている。 起床後のSPO2は85となり、昼前には90台まで上がって嬉しくなった。 昨日は下山後に薄着でいたので体が冷え、鼻づまりが少しする。 一方、相変わらずお腹の調子は良く、朝食を満腹に食べる。

    ようやく通信と充電の状態が良くなったので、隊の衛星携帯を借りて妻と両親に電話をして近況と無事を伝える。 料金は1分間で4ユーロ(約500円)だった。 今日は予定どおりレスト日なので、晴れ間のある午前中に下着の洗濯やテント内の掃除や整理をする。 昼食はキッチンスタッフが私達のために関西うどんを作ってくれた。 

    明日からは高所順応の第2ステージとして、C.1(5500m)に3泊し、日帰りでC.2(6300m)まで往復することになっているため、昼食後にミーティングがあり、エイドリアンからその概要についての説明と、ブライアンから上部のキャンプ地で使う炊事道具や携帯トイレについての説明があった。 意外にもHIMEX隊では、スタッフによる個人装備の荷上げは一切行われず、B.C以外のキャンプ地では全て自炊で、水も自分で作るというスタイルだった。 また、個人装備と同様に食糧も全て自分で荷上げすることになるが、寝袋と硬いウレタンマットはスタッフが設営するテント毎に炊事道具や携帯トイレと共に備付られているとのことだった。 排泄物は環境問題への対応として携帯トイレに入れて全てB.Cに持ち帰ることになった。 フリーズドライの食糧や行動食は食糧倉庫に潤沢にあったが、平岡さんが日本から持ち込んだアルファー米やフリーズドライのカレーや牛丼、味噌汁などの日本食を持って行くことにする。 今回は3泊なので9食分で足りるが、最後のアタックステージでは5泊となるため、あらかじめ多目に食糧を荷上げしてC.1にデポしておくことにした。 

    今日も昼過ぎから冷たい雨となり、個人用テントの中で色々と荷上げする物資の計画を立てる。 夕方のSPO2と脈拍は89と61で、数値的には非常に良かったが少し気分が悪かった。 また、寝る寸前には頭痛ではないが左の後頭部を触ると軽い痛みがあり、明日からの順応ステージが少し心配になった。


モンスーン(雨期)だが午前中は陽射しに恵まれることが多かった


キッチンスタッフが作ってくれた関西うどん


明日からの上部キャンプへの高所順応についてのミーティング


高所順応の第2ステージ(C.1に3泊)で食べるフリーズドライの食料


デザートのケーキを配る陽気な女医のモニカとチーフガイドのエイドリアン


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マ ナ ス ル