《 5月7日 》
ビバークシェルター(5080m) 〜 テシ・ラプツァ峠(5755m) 〜 パルチャモH.C(5665m)
5月7日、今回の遠征の目的のテシ・ラプツァ峠(5755m)を是が非でも越えるため、未明にビバークシェルターを出発する。 氷河の峠越えは登山と変わらないので、スタートからアイゼンを着けていく。 昨日までのような快晴の天気ではないが、まずまずの良い天気になりそうで安堵した。
最初の急な岩棚を登ると、その後はしばらく緩やかな登りが続いた。 新雪はそれなりに積もっていたが、先行するシェルパと田口さんやポーター達のトレースに助けられる。 周囲の山々の景観は昨日にも増して素晴しいが、陽射しが当たるようになると暑くなり、日影で風に吹かれると寒くなるのが玉にキズだ。 パルチャモの北壁は見えてきたが、テシ・ラプツァ峠はなかなか見えない。 一箇所だけあった急な雪壁を慎重に登ると、ようやくテシ・ラプツァ峠方面の展望が開けた。
峠の手前からは時々雪が舞い、風が吹き抜ける峠は雪が氷化していた。 シェルパがフィックスロープを張ってくれたので、これを掴んで登る。 待望のテシ・ラプツァ峠には雪に埋もれたタルチョがあっただけだったが、憧れのパルチャモが指呼の間に神々しく望まれ、クーンブの山々の一部も遠望された。 予想どおり峠の反対側からのトレースはなく、しばらく誰も峠を訪れていないことが分った。
峠から少し下り、ビバークシェルターから10時間ほどを要してパルチャモのH.Cに着いた。 H.Cも深い雪で覆われ、最近利用されたような形跡はなかった。 設営してもらったテントに入ると間もなく雪が降ってきたので、明日のパルチャモの登頂に一層不安が募った。 夕食はフリーズドライの白米とビーフシチューにカップうどんで、高所ながらそれなりに美味しく食べられた。 夕食後に平岡さんから明日の行動予定についての説明があったが、かなり大変な登山になるとのことで身が引き締まる。 夜中は頭痛は無かったが、持病の鼻詰まりで殆ど眠れなかった。




























