《 4月29日 》
ヤルンB.C(4994m) 〜 ラムドゥン5083m地点 〜 ヤルンB.C(4994m)
4月29日、起床時のSPO2は80、脈拍は62で、5000m近くの数値としては良かった。 昨夜は最初に熟睡した後は軽い頭痛で何度か目が覚めたが、未明から不思議と頭痛がなくなった。 夜中は降雪があったが、朝はまずまずの天気で、いつもと変わらないパターンだ。
午前中は順応と偵察を兼ねてH.C方面へのハイキングに出掛ける。 ルートは一旦ナー側に戻るように谷を下ってから顕著な尾根に取り付く。 雪の中にケルンが見える所もあるが、雪が深い所では所々で雪を踏み抜く。 歩き易い尾根に乗ったのも束の間、尾根から外れてガラ場を下り基調でトラバースする。 順応目的なので体力を温存したいが、標高はどんどん下がっていく。 雪に覆われた氷河湖が見えた所でハイキングを終了したが、GPSでの標高は5083mで、B.Cから2時間半ほどで標高を100mも稼いでいなかった。 ダワとラクパはH.C方面への偵察に向かったが、すでに降り積もった軟雪と日々降り積もる雪で、明日のH.C予定地(5400m)まで一日で辿り着けるのか、さらにその先の山頂まで登れるのか、あらためて疑問に思えた。
予定よりも少し遅れて正午過ぎにB.Cに戻ったが、ダワとラクパも相次いで戻ってきたので、それほど遠くまで偵察に行っていないことが見て取れた。 昼食後に平岡さんから、ラムドゥンはプレ登山として消耗が激しく、本命のパルチャモに影響するのみならず登頂の可能性も低いので、登頂の可能性があるヤルン・リ(5630m)に変更したいという提案があり、メンバー一同迷わず賛同した。
若い頃にシェルパとしてラムドゥンに2回、ヤルン・リに3回登頂したというコックのシャム・ダイによると、ラムドゥンは長いと言われるメラ・ピーク以上に長くて時間も掛るが、B.Cから指呼の間に見えるヤルン・リであれば登頂は容易とのことだった。 午後はまた降雪となり、衛星携帯の不調とネットの不通で明日以降の天気予報が分らず、ヤルン・リでさえも雲行きが怪しくなってきた。 昼過ぎのSPO2は76、脈拍は70だった。 H.Cに上げる荷物の仕分けと登頂の準備をしていると、顔がむくんで気分が悪くなってきたので体温を測ると37.4度だった。


















