《 8月8日 》

   ツェルマット(1600m) ⇒ スネガ(2288m) ⇒ ブラウヘルト(2571m) 〜 オーバーロートホルン(3414m)  (往復)

   8月8日、午後からは曇りという予報だったが、予定どおり妻とオーバーロートホルンを登りにいく。 “通い慣れた” 地下ケーブルでスネガへ上がると、図らずも3回目の今日が一番マッターホルンの眺めが良かった。 スネガからブラウヘルトへゴンドラで上がる。 眼前に聳えるヴァイスホルンはその頂に立ってもなお神々しく見えた。 9時過ぎにブラウヘルトを出発し、ステリゼーへのトレイルを右に分けてオーバーロートホルンへ向かう幅の広い急坂を登り始める。 2週間前に歩いたばかりなのでトレイルの記憶は新しい。 今日もマーモットがお花畑の中に見られた。 フルーエヒュッテからの道と合流する地点で一息入れる。 人気のある山だが今日は不思議と前後にハイカーの姿は見られなかった。

   道標が立つオーバーロートホルンの基部の残雪は消え、その先のトレイルには前回沢山見られた青いゲンチアナに替わって白いエーデルワイスが咲いていた。 天気は午前中しか持たないようだが、傾斜の緩いトレイルを足元の高山植物を愛でながら妻のペースでゆっくり登る。 ニか月前は痛みで歩くこともままならない容体だった妻が、痛みこそまだ残っているものの、山に登ることが出来るようになって本当に嬉しい。 山頂直下ではドムやリムプフィッシュホルンが見えたが、次第に周囲の山々は雲に覆われてしまった。


スネガから見たマッターホルン


スネガから見たオーバーガーベルホルン


スネガから見たツィナールロートホルン


ブラウヘルトから見たヴァイスホルン


ブラウヘルト付近ではマーモットが頻繁に見られた


ステリゼー


ブラウヘルトからの幅の広い急坂を登る


エーデルワイス


フルーエヒュッテからの道と合流する地点付近から見たオーバーロートホルン


道標が立つオーバーロートホルンの基部


傾斜の緩いトレイルを妻のペースでゆっくり登る


オーバーロートホルンの山頂直下


オーバーロートホルンの山頂直下から見たリムプフィッシュホルン


オーバーロートホルンの山頂直下から見たドム


   正午に3度目のオーバーロートホルン(3414m)の山頂に着く。 図らずも前回と同じように山頂には誰もいなかった。 あいにく山頂からの展望は冴えないが、今日の一番の目標は妻と二か月ぶりに山に登ることだったので全く苦にならない。 それどころか最終日にそれが叶って本当に良かった。 ヴァイスホルンに登れたことはもちろん望外の喜びだが、ある意味でこの登頂は今後の山登りの貴重な指針となるだろう。 

   風の弱い山頂でゆっくりランチタイムとし、次に登ってきたパーティーと入れ違いに山頂を発つ。 帰路は夏の入道雲が次々に湧き始め、ブラウヘルトの手前から小雨が降り出したが、ツェルマットでは陽射しが強くて暑かった。 明日の朝食のパンなどを買ってアパートに帰り、明日の帰国に向けての準備と部屋の片づけをする。 明日の出発は早いため、管理人のヨハネスにのチェックアウトの時間を伝え、駅までのタクシーの手配を依頼した。


オーバーロートホルンの山頂


オーバーロートホルンの山頂


オーバーロートホルンの山頂から見たヴァイスホルン


帰路は夏の入道雲が次々に湧き始めた


ブラウヘルトの手前から小雨が降り出した


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