《 8月2日 》
ツェルマット(1600m)
8月2日、ゆっくりと陽が高くなってから起床する。 夜中は吐くほどの激しい咳が続いたが、悪いものを全て出し尽くしたかのようで、グラン・コンバンの後のような筋肉痛に似た体のだるさはなかった。 予報どおりの快晴の天気だったが、今日もハイキングには行かずに休養することにした。
午後は体の状態のチェックを兼ねて、登山用品店に登山靴を見にいく。 昨今の温暖化で氷河が後退し、また以前と比べて山が寒くないので、ダビッドのみならず登山者の殆どがスポルティバのトランゴ級の軽量の登山靴を履いていたので、私もヴァイスホルン用に軽い靴を買おうと思ったからだ。 あいにくシャモニと違ってツェルマットの登山用品店では靴の種類がそれほど多くなく、欲しいと思った靴は手に入らなかった。 夕方になると喉が渇いて貼り付くような症状があらわれ、風邪が治っていないことが分かった。