《 7月17日 〜 18日 》

成田 ⇒ バンコク ⇒ チューリッヒ ⇒ ツェルマット

   7月17日、機材の都合で定刻より少し遅れて午後5時半過ぎに成田空港を出発。 平日ということもあってか、乗客は予想以上に少なく、座席の3分の1以上が空席だった。 どうりでエア・チケットの値段が安かった訳だ。 やはり平日の旅は良いとつくづく思った。 乗り継ぎのバンコクのスワンナプーム空港へは予定どおり6時間で着いた。 夜中の時間帯だが旅行者は意外と多く、夕食にしたバーガーキングの店にも長い列が出来ていた。 3時間のトランジットでチューリッヒ行きの便に乗る。 先ほどの便ほどではないが、こちらも空席がかなりあった。 バンコクからチューリッヒまでは11時間半の長旅で、予定どおり翌朝の7時半に着いた。 ここ数年アジアの国々への登山が続いていたため長く感じたが、腰痛の妻が問題なく機内で過ごせたので良かった。 チューリッヒのクローテン空港のロビーの施設は、以前よりもゴージャスになったような感じがした。 たまたま機内で隣の席にいた年配の日本人の女性は、毎年演奏会を観るのが目的でスイスに長期滞在されているTさんという方で、途中のフィスプまでご一緒させてもらうことになった。 

   空港と隣接している鉄道駅の窓口で『スイス半額カード(2等)』(有効期間は1か月で電車・バス・ゴンドラやロープウェイの運賃が半額になる鉄道パス)を120フラン(邦貨で約13,500円)で購入し、同時にツェルマットまでの往復乗車券を129フラン(邦貨で約14,500円・半額カード使用)で購入した。 9時40分発のブリーク行きの直通の特急電車に乗り、ベルンで乗り換えなしで正午にフィスプに着いた。 車中でTさんから、山岳区間となるシュピーツからブリークの間に新しいトンネルが出来たので、所要時間が大幅に短縮されたことや、今までブリークでツェルマット行きに乗り換えていたのが、今はその一つ手前のフィスプで乗り換えるようなったことを教えていただいた。 尚、シュピーツからブリークの間の路線は観光用として利用されているとのことだった。

   フィスプでマルティーニ方面に向かうTさんと別れ、12時41分発の氷河急行でツェルマットに向かう。 以前下車したことのあるシュタルデン・サースやランダの駅は以前と変わっていないようで懐かしかった。 2時前に13年ぶりとなるツェルマットに到着。 駅前やメインストリートの喧噪は以前と全く変わらず、次第に昔の記憶が蘇ってくる。 気温は低いはずだが、陽射しは日本の盛夏よりも強烈で、肌がヒリヒリするほどだ。 宿泊するアパートへの地図を見ながら照り返しのきついメインストリートを二人分のスーツケースを押しながら歩く。 腰痛の妻を途中の教会の日陰で待たせ、一人で先にアパートに向かう。 道路からは建物が見えない山の斜面に建つ地上4階建のアパートは、入口が風穴のような素掘りのトンネルになっていてユニークだ。 100mほどトンネルを歩いた先にエレベーターホールがあり、管理人室がある地上階に上がる。 恰幅の良い管理人(このアパートのオーナーか?)のヨハネスから部屋の鍵を受け取り、再び教会に戻って妻と一緒にアパートに向かった。 

   アパートは改装されたばかりのようで、バスやトイレ・室内の家具・調理器具・テレビ・冷蔵庫などは全て新しく、自動食器洗浄機もついていた。 無料Wifiは言うまでもない。 ベランダは予想以上に広かったが、背の高い針葉樹に遮られマッターホルンは見えなかった。 室内照明は過剰なほど備えられていて、自宅よりも明るかった。 オール電化のため、シャワーや水道のお湯は瞬時に出てくる。 部屋からは居ながらにしてゴルナーグラートに上がる登山電車が見え、リゾート地にいることを実感した。 

   ゆっくり荷物を整理してから、アパートから10分ほどのスーパー『MIGROS』(ミグロ)に行き、水やパンなど必要最低限の買い物をする。 夕食は予定どおり日本から持参したレトルトのカレーをアルファー米で食べた。


チューリッヒ空港と隣接している鉄道駅の窓口


チューリッヒ空港駅からブリーク行きの直通の特急電車に乗る


車窓から見たブライトホルン


ツエルマットの駅


滞在したアパート『Paradies』の入口


アパートの室内


バスやトイレは新しく清潔だった


スーパー『MIGROS』(ミグロ)


B A C K  ←  《 プロローグ 》

N E X T  ⇒  《 7月19日 》


ヨ ー ロ ッ パ ア ル プ ス    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P