《 10月31日 》

B.C ( 4 9 2 0 m ) ⇒ プー ( 4 0 8 0 m)

   10月31日、B.Cからプー村までは半日行程なので、朝食を食べてから荷物をパッキングし、個人用テントの撤収をスタッフにお任せして、10時半過ぎにB.Cを出発する。 泉さんはギックリ腰になってしまったようで、荷物を道案内役のカルディンに背負ってもらっていた。 滝口さんも相変わらず咳が酷く、マスクが手放せない。 お蔭様で私は五体満足だが、高所で壊れた頭はますますおかしくなり、さらに高所登山の世界にのめり込んでいきそうだ。 今日も天気は快晴だが、風が終始正面から吹いてくるのが煩わしい。 中間点のカルカ(放牧小屋)を過ぎ、B.Cからは見えないヒムルン・ヒマールの山頂が見えるモレーンに帯に入る。 登った(登れた)山の写真を麓から撮るのは、何とも言えない嬉しい気分だ。 青空で山が良く見えるが、今日の山頂は風が強そうだ。 

   モレーン帯をさらに下ると、岩壁にへばり付くように石を積んだ家が密集する要塞のようなプー村の特異な景観が眼下に見えはじめた。 村外れのチョルテン(仏塔)の傍らを通り、吊り橋でプーコーラを渡って、まだ陽の高い3時前に20日ぶりとなるプー村に着いた。 前回はテントに泊まったが、民家を改造した小さなロッジが空いていたので、今回はロッジに泊まることになった。 ロッジの寝室には窓がなく、トタンで区切った3畳のスペースに簡易ベッドが二つと至ってシンプルだ。 夕食は半地下の食堂でダルバートを食べたが、食堂にはロッジの家主の家族や子供の顔も見られた。 私は登山中にはアルコールはやらないと決めているが、大きなポリバケツの中にはロキシー(地酒)がなみなみと入っていて、飲めるメンバーは嬉しそうに飲んでいた。

 

朝食の関西うどんとリンゴ入りのパンケーキ


個人用テントを撤収するスタッフ


解体されたキッチン


B.Cを出発する


B.C付近から見た6416mの前衛峰(右奥)


中間点のカルカ(放牧小屋)


モレーン帯から見たギャジカン


モレーン帯から見たヒムルン・ヒマールの山頂(中央)


モレーン帯から見たヒムルン・ヒマールの山頂(中央)


プーコーラの対岸から見たプー村の特異な景観


石を積んだ家が密集する要塞のようなプー村の全景


民家を改造した小さなロッジに泊る


ベッドスペースだけの狭いロッジの部屋


食堂にはロッジの家主の家族や子供の顔も見られた


ポリバケツに入ったロキシー


夕食のダルバート


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ヒムルン・ヒマール