《 プロローグ 》
想定外に長引いたコロナ禍で海外の山に行けなくなり、ようやく4年ぶりにガイドの平岡さんが募集したネパールの登山ツアーに参加することになった。 目標の山はラムドゥン(5930m)とパルチャモ(6273m)の2座で、いずれも過去に行ったことがないロールワリン山群に聳える山だ。 パルチャモへのアタックベースとなるテシ・ラプツァ峠(5755m)はロールワリン山群とクーンブ山群を繋ぐ氷河の峠で、一般的なトレッキングの許可書では通行出来ず、標高も高いことから訪れる人も少ない辺境の地のようだ。
一般的にパルチャモを登るには、クーンブ山群の登山やトレッキングベースとなるナムチェからテシ・ラプツァ峠にアプローチするが、今回の計画ではエベレスト街道の喧噪を避け、マイナーなロールワリン山群のトレッキングをしながらラムドゥンに順応を兼ねて登り、ナムチェとは反対側からテシ・ラプツァ峠にアプローチするというのがコンセプトだ。
今回の登山隊のメンバーは、10年前にアマ・ダブラムをご一緒した田口さんと初対面の石塚さん・木賊さんの4名で、いずれもエベレストやK2・マナスルなどの高峰を登られている同好の士だったので、遠征の期間を通じてとても楽しくまた心強かった。
