《 10日 》 大平山
登山口 〜 810m地点 〜 1109m地点 〜 大平山 (往復)
北海道百名山の未踏の山(12座)のうち、後志(島牧町)の大平山(1190m)を登った。 登山ポストが置かれた登山口から湿っぽい下草が被った踏跡を登っていくと真新しい熊の糞があり緊張したが、熊の痕跡は唯一ここだけだったので助かった。 笛を吹き鳴らしながら見通しの悪い急坂を登るとブナの木々が見られ踏跡も明瞭になったが、標高660m付近で無木立の明るい尾根に乗ると、北海道の山らしい粗野な道となった。 最初のピークは中間点の810m地点で、逆光ながら正面に屹立する1109m地点が仰ぎ見られた。 810m地点から尾根はさらに顕著になり、1109m地点との間の岩場ではすでに終盤を迎えた固有種のオオヒラウスユキソウが咲いていた。
ウスユキソウのお花見が目的で山頂まで行く人が少ないのか、1109m地点から藪が次第に酷くなり、特に山頂手前では背丈よりも高い笹やハイマツに覆われ、道案内のためのロープが張られていた。 地味な山頂には三角点の標石だけがあり、山名板の類いも一切無かったが、狩場山や長万部岳そして羊蹄山などが望まれた。 平日のマイナーな山だったので、予想どおり山は終日貸し切りだった。
これから大雪山の紅葉が始まる北海道の山のベストシーズンとなるが、療養中の母の容態に変化が見られたため、今シーズンの北海道での滞在を終えて春日部への帰途についた。