《 7日 》 雄鉾岳
雄鉾岳登山口 〜 壁下 〜 海見平 〜 雄鉾岳 (往復)
北海道百名山の未踏の山(13座)のうち、渡島(八雲町)の雄鉾岳(999m)を登った。 標高が1000mに満たない低山なので紅葉の時期に予定していたが、前日に近隣の遊楽部岳を登ったことで必然的に同峰を登る流れになった。 夏が終わったばかりなので暑さを心配したが、5時半に登山口を出発した時の気温は放射冷却により11度しかなく寒いくらいだった。
“道南のグランド・ジョラス”と呼ばれる雄鉾岳は山頂直下に大きな岩壁を擁する山だが、登山道の8割ほどは銀山沢沿いの粗野な登山道を辿るルートだった。 沢の渡渉は頻繁にあったが、靴を濡らさなければ渡れない所は全て高巻いていたので、沢の源頭まで靴を濡らすことなく登れた。 沢の源頭は壁下という岩壁の基部で、そこから南東の方向に基部をへつるように延々とトラバースしていくと、岩壁を登る急峻なルンゼの入口に着いた。 核心部と思われた狭いルンゼには固定ロープが整備されていたので予想よりも楽に登れた。 ルンゼを登り切った所は海見平という頂上稜線の末端だったが、意外にも荒々しい岩壁の上とは思えない笹原が一面に広がっていた。 山頂まで続く背丈より高い笹原は刈り払いがされておらず、朝露で全身がびしょ濡れになってしまった。 足元がスッパリ切れ落ちた狭い山頂だけは笹が刈り払われ、昨日登った遊楽部岳が望まれ、羊蹄山も遠望された。