《 6日 》 遊楽部岳
左俣川登山口 〜 5合目 〜 臼別頭 〜 遊楽部岳最高点 〜 三角点峰 (往復)
北海道百名山の未踏の山(14座)のうち、渡島・檜山(八雲町・せたな町)の遊楽部岳(1277m)を登った。 ヒグマの目撃情報が多い山ということでなかなか足を踏み出せなかったが、7月上旬に登山道の刈り払いが行われたというネットの情報に背中を押され、前日に近隣の大千軒岳を登ったこともあり、意を決してこのタイミングで登ることにした。
登る前はネガティブなイメージが強すぎたが、登山口から間もなくブナの木々が見られるようになり、登山道は北海道の山とは思えないほど良く整備されていて、そのせいかヒグマの気配はあまり感じなかった。 登山道には1合目毎に新しい標識があり、笹藪に覆われた中間点の5合目(915m地点)で初めて前山の臼別頭(1251m)方面が見えるようになったが、頂稜部は毎朝発生するような厚い雲に覆われていた。
5合目から先はしばらく笹藪だったが、しばらくするとダケカンバが見られる尾根道となり、緩やかな癒やし系の登り易い道が続いたが、所々で新しい大きな熊の糞が見られるようになり、その都度笛を吹き鳴らしながら進む。 登山口から3時間半ほどで一番展望が良いとされる臼別頭に着くと、眼前に大きく遊楽部岳が望まれ思わず息を呑んだ。
臼別頭から見た遊楽部岳の頂は遙か遠くに感じられたが、コルとの高低差は見た目よりも少なく、登山道に藪がなかったので予想以上にスピーディーに歩けた。 コルから急坂の顕著な尾根を登り、長い頂上稜線の西端にある遊楽部岳の最高点(1277m)をGPSで確認したが、それらしき標識や目印は何も見当たらなかった。 頂上稜線は一部がハイマツのトンネルになっていたものの歩き易く、臼別頭から僅か1時間足らずでユーラップ岳と記された古い標柱の立つ東端の三角点峰(1276m)に着いた。 明るく刈り払われた山頂には、整地をするのに使われた3本のスコップが置かれていた。
平日だったので予想どおり帰路も誰とも出会わなかったが、ヒグマの代わりに可愛いシマリスを何度か見ることが出来て良かった。 登る前とは真逆に、残雪期に再訪したいと思える山だった。