《 12日 》 海別岳
簡易ゲート 〜 朱円の尾根取付き 〜 541m地点 〜 1155m地点 〜 ニセピーク 〜 海別岳 (往復)
北海道百名山の未踏の山(52座)のうちオホーツク・根室(斜里町・標津町)の海別岳(1419m)を登った。 昨日知床岳に同行していただいたSさん夫妻と二日続けての山行が叶って嬉しい。 融雪した未舗装の林道の簡易ゲートから取付きとした林道の最高標高点(310m)まで林道を僅かに歩く。 取付き点にはやや広い駐車スペースがあり、新しいトレースがある作業道が分岐していたのでこれを辿ることにした。 間もなく作業道は消失したが、駐車地の手前辺りから取付いたと思われる沢山の登山者のトレースと合流し、ガイドブックに記された『朱円の尾根』という幅が広い緩斜面の尾根に向けて樹林帯のルートを進む。 昨日の知床岳と同じ知床半島の山とは思えないほど週末に多くの登山者が訪れたようだ。 予定した尾根上ではなく、トレースに従って幾つかの小さなピークを巻きながら延々とトラバース気味に歩く。
広い平坦地となっていた541m地点を過ぎるとようやく木々が疎らになり、冬には流氷が見られるというオホーツク海や斜里岳が望まれるようになった。 春霞で昨日よりもやや空の青さが薄いが、風が殆どないので暖かい。 不確定要素が多かった昨日の知床岳と比べると緊張感が全くない極楽登山だ。 ガイドブックに記されているとおりのスキー向きのなだらかな斜面を、正面に見えてきたニセピークを見据えながらノンビリ登る。 雪がまだ充分締まっているのがありがたい。 広い尾根が少し細くなり、傾斜も少し増してくる場所が1155m地点だった。
1155m地点で一休みし、指呼の間のニセピーク(1380m)へ途中からアイゼンを着けて登る。 所々で露出しているハイマツをよけながら存在感のあるニセピークに着くと、ようやく眼前に海別岳の山頂が見えた。 ニセピークからは左手に羅臼岳、右手に斜里岳を望みながらの稜線漫歩だ。 知床岳が羅臼岳などの山々に隠されて見えないのが玉にキズだ。 出発してから4時間半ほどで海別岳の山頂に着いた。 Sさん夫妻は北海道百名山の完登を日高のイドンナップ岳(1752m)一座を残すのみとなった。 後続のパーティーの姿は見られず、昨日に続き今日も山は貸し切りとなった。