《 10日 》 野塚岳
野塚トンネル十勝口 〜 1147m地点 〜 1223m地点 〜 野塚岳 〜 1331m地点(野塚岳西峰) 〜 1151m地点 〜 野塚トンネル十勝口 (周回)
北海道百名山の未踏の山(54座)のうち日高・十勝(浦河町・広尾町)の野塚岳(1352m)を登った。 日高山脈南部を貫通する国道236号線の野塚トンネルの十勝側に駐車場があり、未明から憧れのピリカヌプリ(1631m)に登っていると思われる車が2台停まっていた。 駐車場からトンネルの上を通り、1147m地点に向けて古いトレースのある顕著な尾根を辿る。 地形図に登山道は記されていないが、残雪期であれば日高山脈の主脈に僅か2〜3時間で登れる貴重なルートだ。 昨日は季節外れの降雪があったが残雪は予想以上に少なく、所々で地面が露出している笹の尾根には踏み跡のようなものが見られた。 1147m地点からは展望が良くなり、駐車場から労せずして2時間半ほどで野塚岳の山頂に着いた。 山頂からはトヨニ岳(1493m)が立派に望まれたが、肝心のピリカヌプリはトヨニ岳に隠されて見えなかった。
野塚岳からはピリカヌプリの下見を兼ねて予定どおり1151m地点まで稜線を歩く。 新雪でトレースが消えた日高山脈の主脈をアウェイの埼玉県民が歩けることは滅多にないだろうが、今シーズンの北海道の融雪が異常に早いことを物語るかのように日高側の斜面の一部は雪が剥げていた。 野塚岳西峰と呼ばれれる1331m地点を越えると尾根は痩せ、幾つかのハイマツに身を纏った小さな岩塔を通過したが、見た目よりも困難ではなかった。 野塚岳から2時間ほどで着いた1151m地点には、駐車場からの新しいトレースが複数見られた。
1151m地点から予定していた下山ルートの尾根の分岐まで僅かに下ると、目印のピンクテープがあったがトレースはなかったので、計画を変更してトレースがある1151m地点に戻って野塚トンネルへ下る。 最初は幅の広い快適な尾根だったが、途中から狭い急な沢を下るようになってしまい、やはり尾根を下るべきだったと思ったが、次第に沢は幅が広くなり傾斜も緩くなったので、トータルでは登りには良いルートだと思えた。 駐車場で出会った地元の方の話では、駐車場の前の沢が割れて渡れなくなる前までがピリカヌプリの登山シーズンとのことだった。