《 6日 》 木戸山
新湯 〜 作業道分岐 〜 作業道終点 〜 885m峰 〜 1171m峰(新行山) 〜 1342m地点 〜 1552m地点 〜 木戸山 (往復)
群馬県の四万温泉から木戸山(1732m)を登った。 新湯の集落を通過して間もなく右に分岐する小倉ノ滝への林道に入る。 林道を10分ほど歩き、前日に下見した右に分岐する荒廃した作業道に入る。 作業道を行き止まりまで歩き、その僅かに手前の赤ペンキから右手の尾根に向けて薮の斜面を斜上する。 薮の区間はすぐに終わり、幅の広い尾根の急斜面を885m峰に向けて直登する。 踏み跡はなさそうだが、傾斜が緩んでくると登り易くなった。
885m峰を過ぎると尾根はさらに顕著になり、薮は皆無で予想以上に快適な登高となった。 南向きの尾根の雪線は低く、1100m付近から断続的に見られるようになった。 予想どおりトレースはない。 1171m峰には新行山と記された愛好家が設置した山名板があった。 新行山を過ぎると踏み抜きが多くなったので、1342m地点の直下からスノーシューを履いた。
1342m地点からは木々の間隔が開き、熊笹の混じった明るくたおやかな尾根となった。 雪庇による段差も殆どなく、この時期の山としては極めて登り易かった。 昨日の不納山と同じように新雪がないことで雪がそこそこ締まっていたので、核心と思われた1552m地点直下のやや急な斜面もラッセルなしに直登気味に登れた。
1552m地点を過ぎると周囲の山々の展望が良くなり、天気が予報以上に良くなったことも手伝って、谷川連峰や尾瀬・日光方面の山々が一望された。 有難いことに雪の状態は良いままで、出発してから6時間ほどで木戸山の山頂に着いた。 山頂は雑木に囲まれていたが、樹間から上越県境の山々が間近に望まれた。
トレースのある下りのスピードは早く、作業道終点までは登りの半分以下の時間で下れた。 際だった特徴のない山だが、懐の深いユニークな寂峰で印象に残った。 ルート上に新しい目印は一切なく、年間の訪問者は一桁台ではないかと思われた。