《 8月11日 》

アルマトゥイ(800m) ⇒ ソウル ⇒ 成田

   8月11日、ゆっくり朝寝坊して食堂に行くと、皆はすでに食べ終わっていた。 今日は夜遅くの便での帰国となるため、午前中は一人でホテル周辺の散策と土産物を買いに出掛けた。 ホテルから5分ほどの所にある鉄道の駅(アルマトゥイU駅)の構内を見学し、駅前のショッピングモールの一角にあるスーパーに入る。 このスーパーはそれほど大きな店舗ではないものの品揃えは豊富で、食料品はもちろん日用品でないものはなかった。 日本を出発する前は全く想像もしていなかったが、スーパーに置かれている商品を見る限り、生活水準は日本と変わらない感じだ。 初めてカザフスタンを訪れたので仕方がないが、今までカザフスタンのことをあまりにも知らなさすぎた。 昼食はファーストフードを試したかったが、昨日エージェントから配られたランチBOXがあるので、仕方なくホテルに戻って食べた。 

   午後はメインストリートに沿って少し遠くまで歩いた。 町の景観はヨーロッパナイズされているが、歩いている人達はアジア系の顔立ちで背もそれほど高くないので、ツーリストとしてあまり目立たずに歩けた。 年配の女性に道を尋ねられたりもした。 気温は34度まで上がり、日本と変わりなかったが、湿度が低いので助かった。 ソフトクリームを売る露天商も多く、試しに食べてみると、意外にあっさりしていた。 大きな交差点では渋滞を避けるため、歩行者専用の広い地下道が整備され、構内には所々に商店や事務所があった。 地下鉄の路線図があり、地下鉄が通っていることが分かった。 地下道は駅への連絡通路も兼ねていた。 大型の家電製品の店は人気があり、日本と同じようにスマホの売り場が一番賑わっていた。 スポーツ用品店も多かったので、スポーツも盛んなのかも知れない。 これも国力が豊かな証だ。 最後の夕食は外食にしたかったが、荷物の重量を少しでも減らすため、日本から持参した食料の余りをホテルで食べた。

   8時半にホテルをチェックアウトし、ランクルで迎えに来てくれたスルーランに空港まで送ってもらう。 預託荷物は2個で25キロあったので、アシアナ航空のカウンターの係員から5キロオーバーしているという指摘があったが、今回は特別にサービスしてくれるとのことで超過料金を払わずに済んだ。 乗継地のソウルのインチョン空港までは5時間半のフライトで、インチョンで関空に向かう田路さんや割石さんと別れ、さらに2時間弱のフライトで成田に着いた。 成田は曇り空だったが、昨日まで日本は稀にみる猛暑だったと帰宅後に妻から聞かされた。

   今回はカザフスタンの最高峰でもあるハン・テングリの頂を踏めずとても残念だったが、今後の高所登山に役立つ知識や経験も増え、この山域でのガイドの資質や登山スタイルも少し分かった。 また、中央アジアの国に初めて足を踏み入れ、カザフスタンの国情やキルギス、ウズベキスタン、タジキスタンそしてイランなど近隣の国々との位置関係も分かった。 

   この山域には登山家の田部井淳子さんが完登した、いわゆる『旧ソビエト連邦の7000m峰5座』として、ポベータ(キルギス/7439m)・レーニン(キルギス/7134m)・イスモイル・ソモニ(タジキスタン/7495m)・コルジェネフスカヤ(タジキスタン/7105m)・ハン・テングリ(カザフスタン/7010m)があり、次回はこのうち一番易しいレーニンに登ってみたいと思った。


アルマトゥイU駅


駅のロビー


長距離国際列車


トロリーバス


駅前のショッピングモール


アルマトゥイの市内を散策する


大きな交差点では渋滞を避けるため、歩行者専用の広い地下道が整備されていた


ソフトクリームを売る露天商


ファーストフードの店


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ハン・テングリ    ・    2 0 1 5 年    ・    T O P