《 19日 》
ハウアコーチャ(4050m)滞在
7月19日、青空はあるが早朝から山々には雲が取り付き、入山以来一番悪い天気だ。 昨日まで全て順調に高所順応を兼ねたアルパイン・サーキットのトレッキングをこなしてきたので、今日は計画どおり明日からのラサック登山に向けての休養日となった。 疲れは溜まっているが、妻共々体調は良く、SPO2は80台の後半で脈拍も60台の前半と理想的な値だ。 風邪が治らず声が出なくなってしまった朋子さんの体調だけが唯一心配だ。 久々に時間を気にすることなくのんびりと朝食を食べ、B.Cらしいゆったりとした時間を過ごす。 朝食後にラサック登山のために昨日から新たに隊に加わったスタッフのホセ・ホルヘ・メシアスの三人の紹介があった。
陽が当たって暖かくなったダイニングテントでまったりし、アグリからワイワッシュ山群の鳥や花のレクチャーを受ける。 山だけでなく、動植物にも造詣が深いアグリにあらためて感服した。 鳥の図鑑は公認のトレッキングガイドにしか頒布されない貴重なものらしく、解説のみならず挿絵がとても精緻だった。 花の図鑑も一般の書店にはないものらしく、さっそく皆でアグリに手配をお願いした。 陽射しが強まってきたお昼前にスタッフにお湯を沸かしてもらい、皆で順番に髪を洗ってリフレッシュした。
昼食後は喉に良く効くという薬草を煮出したお茶をスタッフからいただき、午後は個人用テントで明日からのアタックに向けての準備を入念にした。 キャンプ地はまずまずの天気だったが、山の稜線は終日雲が多く、今日が休養日で良かった。