《 30日 》 ニペソツ山
幌加登山口上駐車場 〜 三条沼 〜 展望台 〜 幌加温泉分岐 〜 前天狗 〜 天狗平 〜 ニペソツ山 (往復)
北海道百名山の未踏の山(65座)のうち、十勝(上士幌町・新得町)のニペソツ山(2013m)を登った。 22年前に曇天のため登山口で敗退した十六ノ沢コースへの林道は2016年夏台風で崩壊し、復旧の目処が全く立たない状況にあったが、先日登った石狩岳と同じようにこの山の人気の高さゆえか、利用者が少なく廃道寸前となっていた幌加温泉からのルートを2018年に再整備して、コースタイムは十六ノ沢コースよりも少し長いが日帰りで登れるようになった。
シーズン中は無施錠のゲートがある幌加登山口(695m)から悪路の林道を2キロほど進んだ先の駐車場(標高815m)に前泊し、2時半に一番手で出発。 尾根の取り付きとなる三条沼までは泥濘が酷かったが、2年前に整備されたばかりの登山道は道幅が広く予想以上に快適だった。 三条沼から先の登山道も北海道の山とは思えないほど登りやすく藪は一切なかった。 天気は予報以上の快晴となり、展望台と呼ばれる小ピーク(1662m)からはニペソツ山や前衛峰の天狗岳、そして石狩岳やウペペサンケ山などの周囲の山々が良く見えた。
展望台からは森林限界となり、それまでの緩やかな登りとは一変して前天狗(1888m)への急な登りとなった。 高山植物が多く見られ喜んでいると、幸運にもナキウサギが姿を見せてくれた。 前天狗の手前の幌加温泉分岐からは石狩岳や音更山が一層大きく望まれ、大雪山からトムラウシへの山並みも一望され、登山口からの長い登りの疲れも一気に吹っ飛んだ。
幌加温泉分岐からはニペソツ山を正面に望みながらの快適な稜線漫歩となった。 前天狗付近から見た尖ったニペソツ山の景観がとても素晴らしい。 前天狗のキャンプ指定地を過ぎると天狗平とのコルへの下りとなり天狗平へ登り返す。 天狗平を過ぎると尾根は複雑な地形となり、天狗岳(1868m)のピークは右から巻いていく。 天狗岳付近から見たニペソツ山はとても重厚な面持ちで凄みが増してくる。 ニペソツ山とのコルに下り最後の登りとなるが、夏山とは思えないような爽やかな気候で足取りは軽い。 山頂直下で再びナキウサギを見ることが出来た。 8時半に待望の山頂に着き、22年前のリベンジが叶った。