《 18日 》 櫛ケ峰
猿倉温泉 〜 矢櫃湿原 〜 地獄峠 〜 田型萢 〜 黄瀬萢 〜 櫛ケ峰 (往復)
『道の駅奥入瀬』に前泊し、未明に櫛ケ峰への登山口となる猿倉温泉に向かう。 予想どおり猿倉温泉の駐車場には車が停まっていなかった。 周囲が明るくなった5時半に猿倉温泉を出発する。 久々に早朝から良い天気だ。 私の大好きな湿原の宝庫である南八甲田の櫛ケ峰へ登るのは17年ぶりで、次回は是非泊まりで行こうと計画を温めていたが、図らずもこのタイミングでの日帰り登山となった。 しかも今回は単独行だ。
最初の湿原の矢櫃湿原までは展望のない地味な道を1時間半ほど歩く。 黄金色に輝く矢櫃湿原は記憶よりも広く感じた。 ここからはまだ駒ケ峯や櫛ケ峰は見えない。 矢櫃湿原から先では最近笹の刈り払いがされたようで、予想よりも快適に歩くことが出来た。 矢櫃湿原から1時間ほど歩いた乗鞍岳への分岐では標識にカバーが掛けられ、乗鞍岳への登山道を封鎖しているのかのように思えた。 地獄峠付近からは木々の紅葉が始まり、駒ケ峯や櫛ケ峰が見えるようになった。 田型萢の湿原からは昨日登った戸来岳が見えたが、一番広い黄瀬萢の湿原に着くと天気予報にはなかった雲が湧き始め、展望が冴えなくなってしまった。
紅葉が美しい黄瀬萢を過ぎて櫛ケ峰への登りに入ると登山道は深い笹に覆われ、昔の記憶が蘇ってきた。 天気はますます悪くなり、山頂に着いた時にはモノトーンの世界となってしまった。 昨日のように天気が回復することもあるので、誰もいない静かな山頂で2時間近く辛抱強く待っていると、ようやく天気が回復して明日登る予定の八甲田山や岩木山、そして十和田湖などが見えるようになって嬉しかった。 意気揚々と黄瀬萢の湿原に下っていくと、意外にも泊まりで訪れた単独者二人と相次いですれ違った。 帰路は少し急ぎ足となったが、次回は是非残雪期にスキーで訪れようと思った。
5時半前に猿倉温泉に戻り、谷地温泉のバス停で明日乗るバスの時刻表を確認してから『道の駅奥入瀬』に向かった。