《 10日 》 於呂倶羅山
光徳温泉 〜 山王見晴 〜 於呂倶羅山 (往復)
通年除雪されている光徳温泉の駐車場に前泊し、以前から気になっていた奥日光の於呂倶羅山に登った。 夜中に新雪が数センチ積もり、天気の回復が予報以上に遅れていたので、出発を1時間ほど遅らせて7時半とした。 先週亡くなられた坪山さんの学生時代の思い出の地という光徳牧場の登山口の先からスノーシューを履いて山王峠へ登る。 近々クロカンのレースがあるのか、登山道に沿ってビニールテープが張られていた。 山王峠手前の山王見晴からは目標の於呂倶羅山が良く見えたが、天気は回復せずモノトーンの世界が続いていた。 山王峠で川俣温泉に抜ける山王林道に合流し、除雪されていない車道を1キロほど歩く。 車道にはトレースが見られず、ここしばらくの間於呂倶羅山は登られていないように思えた。 於呂倶羅山への取り付きには目印が見当たらなかったが、送電線の巡視路に使われている古いゴムの階段が僅かに雪から出ていた。
取り付きから登り始めると間もなく小さな岩塔への登りとなったので、スノーシューをデポしてアイゼンを着ける。 小さな岩塔の上に立つと天気が急速に回復し、山王帽子山の背後に太郎山が見えた。 小さな岩塔から先は急斜面の登りが続いていたので、アイゼンを着けたまま登り続ける。 積雪はそれほど多くないが、踏み抜きが多く時間が掛かる。 それでも取り付きから山頂までの標高差は僅か300mほどなので、雪山を楽しむにはちょうど良いアルバイトだ。 山頂が近づくと雪が良く締まるようになり、緩やかで長い頂上稜線を漫歩する。 ありがたいことに古いテープ類が要所要所にあり、地形図やGPSを見ることはなかった。
朝方の曇天が嘘のように山頂に着いた時には快晴無風の天気となり、霧氷の花が咲く純白無垢の山頂からは日光白根山や男体山や太郎山の眺めが良かった。 帰路も誰ともすれ違わず、まだ陽の高い2時半に駐車場に戻った。