2  0  1  8  年    2  月  

《 17日 》    三境山 ・ 白浜山 ・ 残馬山

   三境トンネル 〜 三境山 〜 白浜山 〜 三境山 〜 残馬山 〜 三境トンネル  (往復)

   白浜山(1124m)は国道122号線沿いの草木湖の背後に連なる安蘇山塊の山で、5年前の2月に椀名條山から根本山に登った時にその存在を初めて知り、いつか登ってみようと機会をうかがっていた。 白浜山は登山地図に山名の標記はあるものの、地形図には山名や三角点が載っておらず、もちろん登山道も記されていない。 しかしながらネットの記録では地元の愛好家を中心に登られているようで、意外にも踏み跡は明瞭そうだった。 ルートは色々と考えられたが、周辺の三境山(1088m)や残馬山(1107m)にも登ったことがなかったので、主稜線の下を貫通している三境トンネルの脇から登り、三境山を越えていくことにした。

   道の駅『富弘美術館』に前泊し、周囲が明るくなってから草木湖に架かる赤い橋を渡り、国民宿舎の先から舗装された三境林道に入る。 今年は雪が少ないので林道の雪も少なく、運良く登山口となる三境トンネルの前まで車で入ることが出来た。 登山口の標高は850mほどで、予想どおりトレースはなかったが、ピンクリボンを拾いながら主稜線の登山道まで30分ほどで登れた。 主稜線の登山道の積雪は少なかったので、トレースはなかったものの、1時間足らずで最初のピークの三境山に着いた。 予想どおり灌木に囲まれた主稜線や山頂からの展望は乏しいが、今日は展望を全く期待していないので苦にならなかった。 

   三境山からは左手の樹間から白浜山が望まれるようになり、白浜山へ分岐する尾根を意識しながら進むと、1時間足らずでその分岐となる小さなピークに着いた。 分岐には愛好家が設置したプレートが置かれ、明瞭な尾根が白浜山方面に伸びていた。 GPSで計測してみると、その分岐の標高は奇しくも白浜山の標高とほぼ同じだった。

 

三境トンネルの脇にある登山道の入口


登山道の入口からピンクリボンを拾いながら主稜線の登山道へ登る


主稜線の登山道にあった手造りの道標


主稜線の登山道の積雪は少なかった


樹間から見た三境山


樹間から見た残馬山


三境山の山頂直下の岩場


三境山の山頂


三境山から白浜山への分岐へ


樹間から見た白浜山(中央左)と熊糞山(中央右)


鹿の寝床


白浜山への分岐がある小さなピーク


分岐からは明瞭な尾根が白浜山方面に伸びていた


   尾根は顕著で藪はなく、要所要所にあるピンクリボンを拾いながら白浜山に向かう。 途中一か所だけ尾根を乗り換えて急斜面を下る所があったが、赤テープとペンキマークがあり迷うことはなかった。 急斜面を下ると以前椀名條山から見えた大規模な伐採地跡があり、日光や足尾方面の展望が得られたが、今日は冬型が強いので展望は冴えなかった。 主稜線の分岐と白浜山の間での最低コルとなる伐採地跡からもルートは分り易く、図らずも鹿のトレースが白浜山に向けてずっと続いていた。 いくつかの小さなピークを越えながら1時間15分ほどで猫の額ほどの狭い1140mのピークに着いた。 ネットの情報ではここは熊糞山というらしいが、山名板は見当たらなかった。 山頂からは指呼の間にそこよりも僅かに低い白浜山の白い山頂が見えた。 熊糞山から白浜山へは距離は短いが、急斜面の登下降で往復に40分ほど要した。 意外にも白浜山の山頂にも山名板は見当たらず、三角点の標石も雪の下だったが、ネットの情報とGPSでの計測でそこが山頂であると確信した。  ちょうど上空を気圧の谷が通過し、天気が少し崩れかけてしまったが、以前から気になっていた山の頂に辿り着けて嬉しかった。

   予想どおり鹿以外にはすれ違う人もなく往路を三境山方面に戻る。 午後からは風がかなり強くなってきたが、予定どおり再度三境山を越えて残馬山(1107m)に向かう。 積雪が多くなり、三境山から1時間半以上を要して残馬山の山頂に着くと、反対側の座間峠からのトレースもなかった。 今日登った三つの山の中で、山の奥ゆかしさでは白浜山が一番だったが、山の味わい深さでは残馬山が一番だったように思えた。


大規模な伐採地跡から見た大平山


大規模な伐採地跡から見た夕日岳(中央)と女峰山(左端)


伐採地跡からもルートはとても分り易く、鹿のトレースが白浜山に向けてずっと続いていた


熊糞山の山頂


熊糞山の山頂から見た白浜山


白浜山の山頂


三境山から残馬山へ


三境山と残馬山の間から見た三境山


残馬山の山頂


三境トンネルの脇にある登山道の入口


三境林道から見た残馬山


2 0 1 8 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P