《 10 》 稲包山
赤沢スキー場 〜 赤沢峠 〜 稲包山 (往復)
稲包山(1597m)は7年前の春に三国トンネルから三国峠を経て登り、赤沢峠・法師温泉を経て三国トンネルに周回したが、その下山時に辿った赤沢峠からのルートの新緑がとても素晴らしく、次回は是非紅葉狩りで再訪したいと思っていたが、図らずも冬枯れのこの時期に登ることになった。 三国峠からのルートは雪が多そうでトレースも期待出来ないので、今回は登頂の可能性が高い赤沢スキー場からの往復とした。
予想どおり登山口の赤沢スキー場の駐車場には他に車はなく、赤沢峠を経て四万温泉へ向かう登山道の入口には熊の生態観察用の監視カメラが設置されていた。 数センチ積もった新雪の上にトレースはなく、昨日も誰もこの登山道を歩いていないことが分かった。 陽当たりの良い登山道は部分的に雪がない所もあったが、所々に新しい熊の足跡や糞が見られた。
予報どおり朝から雲一つない快晴の天気となったが、妻が風邪をひいているため赤沢峠まで3時間を要した。 赤沢峠からの稜線は予想以上に雪が少なく、冬枯れの樹間からは谷川連峰を始めとする上越国境の山々の眺めが良かった。 さすがに稲包山の山頂直下からは雪がやや多くなったが、新雪はとても軽くかえって気持ち良かった。
正午に稲包山の山頂に着くと、三国峠からの登山道の積雪は予想以上に少なく、獣のトレース以外はなかったものの、三国峠からでも登れたのではないかと思えた。 昼過ぎからは冬型に移行するという予報どおり、青空は次第に白くなり始めたが、貸切りの山頂は360度の大展望で、群馬県内の名だたる山々が良く見渡せた。 図らずも山は終日貸切りとなり、出会ったのはカモシカ一頭だけだった。