2  0  1  7  年    2  月  

《 12日 》    本栖湖一周

   本栖湖駐車場 〜 烏帽子岳 〜 パノラマ台 〜 中之倉峠 〜 中ノ倉山 〜 佛峠 〜 1333m峰 〜 雨ケ岳 〜 竜ケ岳 〜 本栖湖駐車場  (周回)

   日曜日は本栖湖の周りを囲む外輪山のピークを踏みながら尾根どおしに周回することにした。 起点とした本栖湖バス停付近の駐車場から時計回りで竜ケ岳から登り始めるのが光線の具合からも理想的だが、登山道がない1333m峰から雨ケ岳までの間がルーファンのしづらい下りとなるため、昨日の失敗を踏まえて反時計回りで周回することにした。

   本栖湖畔の駐車場に前泊して5時半前に出発。 国道を20分ほど歩き、本栖トンネルの手前からパノラマ台への登山道に入る。 パノラマ台へは精進湖からの方が近いためかトレースはなかった。 満月が黎明の南アルプスの上空に浮かび、とても素晴らしい光景だが、樹間が詰まっているので写真は撮れなかった。 竜ケ岳の山頂にはこれを狙ったカメラマン達がいるに違いない。 最初のピークの烏帽子岳(1257m)の山頂で富士山の裾野からのご来光となった。 天気は予報よりも良く、空には雲一つない快晴となり、足取りも軽くモルゲンロートに染まる縦走路をパノラマ台へ向かう。 朝は眼前の富士山が逆光となってしまうパノラマ台(1325m)には誰もいなかった。

 

パノラマ台への登山道にはトレースがなかった


本栖湖を照らす満月


烏帽子岳の山頂で富士山の裾野からのご来光となった


モルゲンロートに染まる縦走路をパノラマ台へ向かう


パノラマ台から見た富士山


パノラマ台から見た三方分山


パノラマ台から見た王岳


パノラマ台から見た竜ケ岳(左)と雨ケ岳(右)


パノラマ台から見た笊ケ岳(中央)


   パノラマ台で周囲の山々の展望を楽しみながら一息入れ、すぐ先の分岐から中之倉峠への縦走路に入る。 ここからは初めて辿るルートだが、さすがに連休だけあって昨日の新しいトレースがあった。 登山道は下り基調でハイキングコースのように歩き易く、国道のトンネルが下を通っている中之倉峠(1080m)にはパノラマ台から1時間少々で着いた。 峠から目と鼻の先には『逆さ富士展望台』と国道に下る登山道があった。 案内板の説明では“逆さ富士”は湖面に風のない好条件の時にしか見られないとのことだった。

   日溜りのように暖かい展望台でしばらく寛ぎ、佛峠方面への縦走を続ける。 途中の唯一の顕著なピークとなる中ノ倉山(1247m)への登りでは、標高の割に明るく広い尾根があって印象的だった。 中ノ倉山から佛峠へはそれまでになかったような急坂を一気に下る。 本栖湖から釜額の集落へ抜ける登山道と交差する分岐でトレースは本栖湖方面に下り、佛峠へはトレースがなかった。 分岐からすぐ先の古い道標の立つ佛峠(1130m)にはほぼ予定どおり10時半に着いた。


パノラマ台から中之倉峠へ


パノラマ台から中之倉峠へ


中之倉峠


中之倉峠から見た赤石岳(左)と荒川岳(右)


逆さ富士展望台から見た富士山


逆さ富士展望台から見た竜ケ岳


逆さ富士展望台と中ノ倉山の間の広い尾根


中ノ倉山への登り


中ノ倉山の山頂


古い道標の立つ佛峠


   佛峠から先は1333m峰まで登り一辺倒となり、それまでの癒し系の稜線漫歩とは趣が変わったが、積雪が予想より少なかったのでラッセルはせずに快適な登高となった。 広く平らな1333m峰からはこれから登る雨ケ岳が意外と近く見えた。 1333m峰から僅かに下った鞍部にはネットの写真で見た『雨ケ岳⇔仏峠』という古い道標が現存していて心強かった。 右方向に栃代の集落に下る登山道は雪の下で、顕著な尾根どおしに進む雨ケ岳方面の方が歩き易そうに感じた。 

   意外にも古い道標のある鞍部から雨ケ岳の北尾根に取り付くと、やや新しいピンクリボンが頻繁に見られた。 ピンクリボンに導かれて1400mに満たない小さなピークを5つ越え、1320mの最低コルまでルーファンせずに進むことが出来た。 最低コルからは尾根の勾配が急になるのでアイゼンを着けた。 煩わしい藪や岩は雪で埋まり、尾根は顕著で雪は良く締まり、ピンクリボンでルーファンも要らないという予想外の展開に足取りは軽くなった。 それまでの長い歩行でペースが落ちたが、それでも予定よりも少し早く、2時前にすでに誰もいなくなった雨ケ岳(1771m)の山頂に着いた。

 

佛峠から先は1333m峰まで登り一辺倒となった


広く平らな1333m峰から見た雨ケ岳


1333m峰から僅かに下った鞍部には『雨ケ岳⇔仏峠』という古い道標が現存していた


古い道標のある鞍部から雨ケ岳の北尾根に取り付くと、やや新しいピンクリボンが頻繁に見られた


1320mの最低コル


最低コルからは尾根の勾配が急になったのでアイゼンを着けて登る


煩わしい藪や岩は雪で埋まり、尾根は顕著で雪は良く締まっていたので登り易かった


ブナの樹間から見た本栖湖


雨ケ岳の山頂直下


雨ケ岳の山頂


   静かな山頂で順光となった富士山を眺めながらゆっくり寛ぎ、“通い慣れた道”を端足峠に下る。 連休の踏み固められたトレースはあるが、積雪はこちらの方が多かった。 妻はもうお腹一杯ということで端足峠から本栖湖の湖畔に下ったが、私は最後の竜ケ岳(1485m)の山頂を踏んでから湖畔に下り、妻より少し遅れて5時に駐車場に着いた。 マイナーなルートを歩いたので、一日中誰とも出会うことはなかった。


雨ケ岳から端足峠に下る


妻は端足峠から本栖湖の湖畔に下った


竜ケ岳の山頂付近から見た雨ケ岳(右)とタカデッキ(左)


竜ケ岳の山頂付近から見た蛾ケ岳


竜ケ岳の山頂


竜ケ岳の山頂付近から見た王岳(左)と鬼ケ岳(右)


竜ケ岳から本栖湖の湖畔に下る


2 0 1 7 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P