2  0  1  7  年    1  月  

《 22日 》    薬師岳 ・ 夕日岳

   細尾峠入口 〜 細尾峠 〜 薬師岳 〜 三ツ目 〜 夕日岳  (往復)

   4年前の正月に鹿沼の古峯神社から地蔵岳を経て夕日岳に登った時に、次回は新雪を踏んで細尾峠から薬師岳を経て夕日岳を再訪したいと思った。 一週間前に奥日光に40センチを超える大雪が降ったので条件は整った。

   前日の下見で、国道122号線の日足トンネルの出口付近から登山口の細尾峠へ上がる車道(旧国道)に車の轍があることが分かったので、旧国道との分岐から500mほど足尾方面に下った国道脇のチェーン着脱所を6時に出発する。 国道を10分ほど歩き、細尾峠へ上がる車道に入る。 旧道の入口の案内板には「細尾峠まで4キロ・70分」と記されていた。 車道の積雪は20センチほどで除雪はされてなかったが、車高の高い車の轍があったので歩き易かった。 日足トンネルの開通以前は大型車も通行していたという車道は、幅が広くまた勾配も緩かった。 細尾峠の1キロほど手前で車の轍がなくなったので、そこからは軽いラッセルとなった。 この段階で細尾峠からのトレースもないことが分かったので、スノーシューを履くかどうかを迷いながら歩いていると、意外にも峠の方向からバイクの音が聞こえてきた。 間もなくそれが日光方面から峠を越えて来た猟師のスノーモービルだったことが分かった。 出会った猟師の方としばらく雑談を交わし、スノーモービルの轍を歩いて7時半過ぎに細尾峠(1193m)に着いた。 予想どおり細尾峠からは中禅寺湖方面・鹿沼の古峯神社方面共にトレースはなかった。

 

国道122号線と登山口の細尾峠へ上がる車道(旧国道)との分岐


車道は除雪はされてなかったが、車高の高い車の轍があったので歩き易かった


日光方面から峠を越えて来た猟師のスノーモービル


細尾峠からの登山道にはトレースがなかった


   スノーシューを履いて8時前に細尾峠を出発。 登山道の積雪は30〜40センチほどで、スノーシューで登るにはちょうど良い嵩だ。 取り付いた尾根は痩せて顕著だったので、ルーファンの必要はなかったが、峠付近は風の通り道となっていたので寒かった。 間もなく樹間からこの時期にしては白い日光の山が見えるようになった。 尾根が広くなってくると登山道の道型はなくなり、途中まで見られた四角い木の目印もなくなったので、登り易い斜面を選んで登る。 色あせた古い赤テープが木の枝に僅かに見られたが、登山道からは完全に外れてしまい、細尾峠から1時間半ほどで純白の薬師岳(1420m)の山頂にダイレクトに登り着いた。 天気はほぼ予報どおりで雲は多かったが、白い奥日光の山々が一望された。


取り付いた尾根は痩せて顕著だったので、ルーファンの必要はなかった


尾根が広くなってくると登山道の道型はなくなったので、登り易い斜面を選んで登る


薬師岳の山頂直下から見た半月山


薬師岳の山頂直下から見た男体山


薬師岳の山頂直下から見た夕日岳


薬師岳の山頂から見た女峰山と大真名子山(左)


風のない穏やかな薬師岳の山頂でゆっくり寛ぐ


   風のない穏やかな山頂でゆっくり寛ぎ、夕日岳方面への縦走を開始する。 尾根の新雪はとても軽く、所々で新しい鹿のトレースもあったので、予想よりも速く歩けた。 緩やかなアップダウンの続く縦走路はまさに稜線漫歩だ。 夕日岳方面に向けて標高は僅かに増していくが、北から南への縦走のため、積雪は逆にやや減っていくのが面白い。 主脈から外れた夕日岳との分岐となる三ツ目の手前は崖のような急坂になったが、予想よりも早く薬師岳の山頂から2時間ほどで三ツ目の分岐に着いた。 意外にも鹿沼方面からもトレースはなく、三ツ目から夕日岳へも純白の新雪を踏んで登ることが出来た。 12時半前に4年ぶり3度目の夕日岳(1526m)の山頂に着く。 依然として雲が多いあいにくの天気ながら、いつも貸し切りの静かな山頂からは、奥日光の山々はもちろん皇海山や袈裟丸山など足尾の山々も一望された。


薬師岳から夕日岳へ


薬師岳から夕日岳へ


薬師岳と夕日岳の間から見た夕日岳


薬師岳から夕日岳へ


薬師岳から夕日岳へ


三ツ目付近から見た夕日岳


三ツ目から夕日岳への純白の尾根


夕日岳の山頂


夕日岳の山頂から見た大平山(中央)・半月山(右)・皇海山(左奥)


   トレースのある帰路は、登山道を歩いているかのような錯覚すら覚える。 薬師岳の手前からはトレースを辿らず、細尾峠を指す道標に従って登山道を下り、往路ではどこで登山道を外れたのかを検証しながら自分達のトレースに合流して細尾峠に下った。 夕陽の当たる車道を1時間歩き、4時半過ぎに車を停めたチェーン着脱所に着いた。


トレースのある帰路は、登山道を歩いているかのような錯覚すら覚えた


夕日岳と薬師岳の間から見た男体山


薬師岳の手前から道標に従って細尾峠への登山道を下る


細尾峠付近の痩せ尾根


夕陽の当たる車道


旧道の入口の案内板


2 0 1 7 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P