2  0  1  6  年  1  2  月  

《 10日 》    黒金山

天科 〜 牛首ノタル 〜 黒金山  (往復)

   週末はこの時期らしい弱い冬型で登れそうな山は関東と甲信南部に限られた。 夜叉神峠から鳳凰三山へテント泊で登るという計画もあったが、土曜日の午後から寒気とそれに伴う風が強まるという予報になったので、鳳凰三山は日曜日に日帰りで登ることにして、土曜日は奥秩父の前衛の黒金山(2231m)に登った。 

   黒金山の山頂に至る4つのルートのうち、まだ辿ったことのない天科(青笹)の集落からのルートを往復することにしたが、登山口の状況が分かりにくかったので、明るくなった6時半に登山口の天科のバス停に着くと、意外にも登山口へ導く道標があったが、付近に駐車場は無さそうだったので、赤い鉄橋の手前の僅かな空き地に車を停めた。 赤い鉄橋を渡るとまた道標があり、古い民家の裏手から登山道に取り付くことが出来た。 登山道は沢の左岸に沿って徐々に勾配を増し、1時間半ほど登った辺りから尾根が顕著になった。 尾根の勾配がかなり急になると、左側から大きくジグザグを切って登る。 しばらくすると今度は一変して緩やかで幅の広い尾根となり、間もなく大平高原からの未舗装の林道と交差した。 林道との交差点は平らな駐車場のような広場となっていたので、ここまで車で入って登ることも出来るのかも知れない。 図らずも広場からの展望は良く、眼前には乾徳山が、そして大菩薩から奥秩父の主脈に繋がる稜線上の山々が一望出来た。


天科のバス停から赤い鉄橋を渡って登山口へ


登山道は沢の左岸に沿って徐々に勾配を増していく


登山口から1時間半ほど登った辺りから尾根が顕著になった


急斜面を過ぎると一変して緩やかで幅の広い尾根となった


林道との交差点は平らな駐車場のような広場となっていた


林道との交差点から見た乾徳山


林道との交差点から見た雁坂嶺(中央)


   林道との交差点からの登山道は一層明瞭となり、笹原も綺麗に刈り払われていて気持ちが良かった。 登山道に積雪は全くなく、樹間から黒金山や牛首のピークが間近に望まれるようになると、トラバース気味に牛首のピークを巻き、西沢渓谷からの登山道との分岐の牛首ノタルに着いた。 付近は黒金山の山頂の向こう側の大ダオに似た笹原の鞍部となっていて、富士山の眺めが良かった。 牛首ノタルから山頂に向かうと、ようやく足元に雪が見られるようになり、唯一今日出会った単独の男性とすれ違った。 徳和峠から乾徳山・黒金山を経て、先ほど交差した林道を下って徳和峠に周回するとのことだった。 予想どおりコースタイムを少しオーバーして11時過ぎに人待ち顔の黒金山の山頂に着いた。 白い白峰三山とその手前の黒い鳳凰三山が良く見えたが、山頂には寒気の影響による冷たい風が吹いていた。


林道との交差点からの登山道は一層明瞭となった


笹原は綺麗に刈り払われていて気持ちが良かった


牛首ノタルの手前から見た黒金山


牛首ノタルの手前から見た笠盛山(右)と乾徳山(左)


牛首のピークを正面に見ながらトラバース気味に牛首ノタルに向かう


牛首ノタルから見た黒金山


西沢渓谷からの登山道との分岐の牛首ノタル


牛首ノタルから見た乾徳山(中央右)と富士山


牛首ノタルから山頂に向かうとようやく足元に雪が見られるようになった


黒金山の山頂


黒金山の山頂から見た国師ケ岳と北奥千丈岳


黒金山の山頂から見た甲武信ケ岳・三宝山・木賊山


黒金山の山頂から見た白い白峰三山とその手前の黒い鳳凰三山


   今回辿ったこのルートは、以前からガイドブックや登山地図には破線ながらもコースタイム入りで載っていたが、地形図には登山道が記されていない。 今回このルートを辿ってみて、地味ながらも踏み跡は明瞭で無雪期なら道に迷うことはないと思った。 また、登山口の標高は800mほどなので、2231mの黒金山の山頂までは単純標高差で1400m以上あるが、途中下りとなる所が殆どないのもこのルートの特徴といえるだろう。 下りも予想どおりコースタイムを少しオーバーして2時半前に車に戻った。 登山口に近い『笛吹の湯』に立ち寄り、天気予報をチェックすると、明日も晴れるが弱い冬型で午前中は風が強そうだった。


牛首ノタルから大菩薩嶺(中央奥)を眺めながら林道との交差点に下る


林道との交差点から見た倉掛山


林道との交差点から見た唐松尾山(中央)


2 0 1 6 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P