2  0  1  6  年    4  月  

《 24日 》    浅草岳

入叶津 〜 浅草岳  (往復)

    4時半に舘ノ川公園の駐車場を出発。 予想どおり国道289号線には積雪による通行止めはなく、入叶津の登山口まで車で入れた。 意外にも登山口の広い駐車場には車が4〜5台停まっていて、出発の準備をしている6人グループの姿が見られた。 リーダーらしき方に話を伺うと、八十里越のルートを歩かれるとのことだった。 

   5時前に登山口を出発。 予想以上に残雪は少なく、最初のポイントとなる「叶津川眺め」までの登山道には一片の雪も見られなかったが、その先の沼ノ平との下の分岐までの間では登山道や山肌が残雪で覆われるようになった。 昨日の会津朝日岳と同じように入山者は既にいるのだろうがトレースはなかった。 少しルートミスをしたが、僅かに露出している登山道を見つけ、6時過ぎに山の神の祠がある沼ノ平との下の分岐に着いた。

   分岐の先の痩せ尾根のトラバース地点には雪が全くなくスムースに通過出来たが、その先の平石山の急斜面の登りではジグザグの登山道が残雪から見え隠れしていてルーファンを強いられた。 後続の登山者は見られず、八十里越のグループも沼ノ平を経由して行ったようだった。 昨日と同じように気温の低い朝方は雪が硬く、ラッセルをすることは全くなかった。 広い平石山の直下では昨年の経験を活かせず、登山道を正確に辿れなかったが、予定よりも少し早い8時に山頂へ真っ直ぐに延びるブナ林の広い尾根の末端に乗ることが出来た。 ここからはホワイトアウトしない限り、尾根の背を忠実に辿っていけば問題ない。 気温の上昇でトレースはすぐに消えてしまうので、こまめにテープを付けながら歩く。 尾根上も雪は良く締まり、コースタイムとあまり変わらずに歩けた。 理想的なラインにはブナの大木(折れたブナの大木も含む)が多く、図らずも良い目印となった。 また、所々に愛好家の付けた赤テープが見られ、ルーファンは殆ど必要なかった。 緩い登り下りを繰り返しながら、癒し系のブナ林の中を歩いていく。 労せずして広い尾根が痩せて顕著になる沼ノ平との上の分岐に着くと、登山道が雪から露出していた。

 

国道289号線には積雪による通行止めはなく、入叶津の登山口まで車で入れた


叶津川眺めと沼ノ平との下の分岐までの間では登山道や山肌が残雪で覆われるようになった


山の神の祠がある沼ノ平との下の分岐


分岐の先の痩せ尾根のトラバース地点には雪が全くなくスムースに通過出来た


平石山の急斜面の登りではジグザグの登山道が残雪から見え隠れしてルーファンを強いられた


山頂へ真っ直ぐに延びるブナ林の広い尾根の末端に乗る


緩い登り下りを繰り返しながら、癒し系のブナ林の中を歩いていく


広い尾根が痩せて顕著になる沼ノ平との上の分岐付近から見た浅草岳


沼ノ平との上の分岐では登山道が雪から露出していた


    分岐の先の展望の良い痩せ尾根は雪庇が落ち、所々で登山道が露出していた。 今日は只見特有の幻想的な雲海はなかったが、あいにくの春霞で昨日登った会津朝日岳ははっきり見えなかった。 すだれ岩の上の痩せ尾根を通過すると再び広いブナ林となり、緩やかな登りがしばらく続いた。 登山地図に「避難小屋跡」と記された小三本沢の源頭方面への登山道は辿らず、正面に見える浅草岳の山頂に向けて幅の広い緩やかな無木立の雪のスロープを登っていく。 1500m台の山とは思えないような開放感がとても印象的だ。 今日も貸し切りなのか、周囲には人影が全く見られなかった。 

   予定より少し早い11時前に浅草岳の山頂に着くと、山頂には新潟県側からの登山者もおらず、図らずも二日続けての貸し切りとなった。 気温は昨日よりも低いが春霞は解消せず、周囲の展望が冴えないのが玉にキズだ。 今日会津朝日岳に登っている山仲間の西さん&セッちゃんに電話を架けると、ちょうど同じ時間に山頂に着いたとのことだった。 無風の山頂で40分ほどゆっくり寛いでいると、意外にも3人のスキーヤーが同じルートから登ってきたので、山頂を譲って雪のスロープを足早に下る。 沢山のトレースでルーファンが要らなくなったブナ林の下りは速く、予定よりもだいぶ早い2時過ぎに登山口に着いた。


分岐の先の展望の良い痩せ尾根は雪庇が落ち、所々で登山道が露出していた 


すだれ岩の上の痩せ尾根を通過すると再び広いブナ林となった


森林限界付近から見た浅草岳の山頂


避難小屋跡への登山道は辿らず、幅の広い緩やかな無木立の雪のスロープを登る


幅の広い緩やかな無木立の雪のスロープ


山頂直下の幅の広い緩やかな無木立の雪のスロープを登る


貸し切りの浅草岳の山頂


浅草岳の山頂から見た鬼ケ面山


浅草岳の山頂から見た前岳


浅草岳の山頂から見た守門岳


浅草岳の山頂から見た田子倉湖


雪のスロープを足早に下る


沢山のトレースでルーファンが要らなくなったブナ林の下りは速かった


2 0 1 6 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P