《 3日 》 高倉山
中之峯新道登山口 〜 高倉山 (往復)
未丈ケ岳に登った翌日の日曜日は天気が崩れるという予報だったが、下山後に聞いたラジオの天気予報で新潟は午前中までは晴れという予報に変わったため、急遽半日で登れる山を計画し、先日阿寺山から見た高倉山に登ることにした。
登山口の確認のため三国川ダム手前の小川の集落に向かったが、付近には高倉山を示す道標は一切なく、『中之峯新道登山口』と登山地図に記された半舗装の林道の終点には新しい堰堤があった。 堰堤の脇には車が数台停められるスペースがあり、そこに泊まることにした。 下山後に調べてみると、数年前の水害により登山口付近の状況が変わってしまったようだった。
5時半に登山口を出発。 登山道の入口には『高倉山』と記された地味なプレートが置かれていた。 堰堤の横から荒れた沢に沿って殺風景な道をしばらく歩き、ペンキマークやケルンに従って沢を何度か飛石伝いに渡ると、尾根の取り付き点に再び『高倉山登山道』と記されたプレートが置かれていた。 おそらくここまでが水害でルートが変わってしまった区間だろう。 取付いた尾根は痩せていて顕著で、登るにつれて急坂が連続するようになったが、しばらくは雪が無かったので、コースタイムよりも早く登れた。 登山地図に八合目と記された尾根の屈曲点の手前から残雪が登山道に見られるようになったが、その状況から今シーズンはまだ誰も登っていないのではないかと思えた。
八合目からは傾斜が緩み積雪が増したが、ラッセルするようなことはなく、また尾根は引き続き顕著だったので、ルーファンも全く不要だった。 山頂手前からは雪庇の落ちた細い雪稜になったが、雪が締まっていたので快適に登れた。 周囲に見える金城山、巻機山、ネコブ山などの展望を愛でながら、コースタイムよりも少し早く8時過ぎに高倉山(1143m)の山頂に着いた。
猫の額ほどの狭い山頂だが、登山地図に記されているように360度の展望が利き、眼前にはこの山を知るきっかけとなった阿寺山が見え、その左には八海山が屏風のように立ちはだかっていた。 天気も予報どおりまずまずで、図らずも一番ベストのタイミングでこの寂峰を登ることが出来て良かったと思った。 下りも誰とも出会うことなく、この山がいかにマイナーか、あらためて分かった。