2  0  1  6  年    2  月  

《 7日 》    蛭ケ岳

平丸 〜 姫次 〜 蛭ケ岳  (往復)

   未明に『いやしの湯』から平丸バス停付近の駐車スペース(昔の国道の跡地だった)に車を移動し5時に出発。 夜中に予報どおり雪が降り、標高400mほどの登山口でも数センチ積もっていた。 『姫次・焼山』と記された道標に従い登山道に入る。 意外にも登山道の道型は予想以上に明瞭で、新雪でトレースはリセットされているものの、暗くても全く迷う所はなかった。 登るにつれて新雪の嵩は増してくるが、数時間前に積もったばかりの雪はとても軽く、また昨今の登山ブームで埼玉県民が週末の丹沢の山の新雪を踏めることは滅多にないことなので嬉しい。 昨日は初めて経験した氷の粒、今日は思いがけない新雪と全く違った状況になったことが面白かった。 

   コースタイムより少し遅れて7時半に東海自然歩道が通る丹沢主脈との分岐に着いた。 予想どおりまだこの時間では焼山登山口から登ってくる人はおらず、主脈の稜線には踏み固められた明瞭なトレースの上に新雪が20センチほど積もっていた。 天気は予報以上の快晴で、咲いたばかりの霧氷の花が青空に映える。 最初のピークとなる黍殻山(1272m)は帰路に登ることにして山頂直下を巻いて進む。 登山道から少し外れた所に建つ黍殻避難小屋を左下に見ながら、蛭ケ岳と袖平山の分岐となる姫次までの登山道は起伏も少なく、正に癒し系の縦走路だ。 相変らず今年初めての新雪のラッセルは楽しい。 樹間からは目標の蛭ケ岳や丹沢山、そして表尾根の山々が見えた。


平丸バス停付近の駐車スペース(昔の国道の跡地)


登山道の道型は予想以上に明瞭だった


登るにつれて新雪の嵩は増してくるが、数時間前に積もったばかりの雪はとても軽い


東海自然歩道が通る丹沢主脈との分岐


主脈の稜線には踏み固められた明瞭なトレースの上に新雪が20センチほど積もっていた


天気は予報以上の快晴となった


咲いたばかりの霧氷の花が青空に映える


蛭ケ岳と袖平山の分岐となる姫次までの登山道は起伏も少なく、正に癒し系の縦走路だ


霧氷の林


縦走路から見た蛭ケ岳(右)と丹沢山(左)


姫次の手前の東海自然歩道の最高地点(1433m)付近


   コースタイムより少し遅れて9時半に展望の良い姫次(1420m)に着く。 テーブルが3つある広い展望台からは富士山やその背後の南アルプス・檜洞丸・大室山の眺めが良く、蛭ケ岳も近い。 誰もいない静かな展望台で一息入れ、袖平山方面へ続く東海自然歩道と別れて蛭ケ岳へ向かう。 原小屋平へ下る途中で蛭ケ岳方面からの単独の男性とすれ違うと、その後は丹沢山の山小屋に泊まったという男女のパーティーとすれ違った。 原小屋平を経て地蔵平の鞍部から蛭ケ岳への登りでは、焼山登山口から登ってきたという男性パーティーに道を譲る。 車を橋本駅に置き、バスを乗り継いで焼山登山口から大倉まで縦走してバスと電車で橋本駅まで戻るのが、最近流行りの日帰り山行のスタイルらしい。 蛭ケ岳の山頂が近づくと、縦走路からは新雪を身に纏った檜洞丸や大室山の眺めが一段と素晴らしくなった。


展望の良い姫次の広い展望台


姫次から見た蛭ケ岳


姫次から原小屋平へ


姫次と原小屋平の間から見た大室山


姫次と原小屋平の間から見た檜洞丸


原小屋平


地蔵平


地蔵平付近のブナ林


地蔵平と蛭ケ岳の間から見た大室山


地蔵平と蛭ケ岳の間から見た御正体山    背後は南アルプスの山々


地蔵平から蛭ケ岳へ


蛭ケ岳の山頂直下


蛭ケ岳の山頂直下から見た檜洞丸


   全般的にコースタイムより遅れたが、計画どおり正午に蛭ケ岳(1673m)の山頂に着いた。 25年ぶりの登頂で、前回の記憶は全くない。 あいにく南からの湿った厚い雲が富士山を隠してしまったが、南アルプスや八ケ岳、奥秩父の山々などが遠望され、開放的な広い山頂からの展望は良かった。 山頂の山小屋(蛭ケ岳山荘)が営業しているためか、表玄関とも言える大倉方面からの登山者が多く、雷平からのヴァリエーションルートにも明瞭なトレースが見られた。  

   もう登ってくる人もいなくなった静かな山頂のベンチでゆっくり寛ぎ往路を戻る。 見事なトレースが出来上がり、登りとは反対にコースタイムよりも早く下れた。 天気の崩れは予報より早く、黍殻避難小屋の手前からは小雪が舞い始めた。 黍殻避難小屋もトイレがあり、綺麗で快適そうな小屋だった。 黍殻山へは次回登ることにして足早に登山口に下り、4時半過ぎに平丸バス停付近の駐車スペースに着いた。


蛭ケ岳の山頂


蛭ケ岳の山頂


蛭ケ岳の山頂から見た丹沢山(中央左)と棚沢の頭(中央)


蛭ケ岳の山頂から見た姫次(中央)と袖平山(左)


蛭ケ岳の山頂から見た丹沢三峰


蛭ケ岳の山頂から見た檜洞丸(左)と大室山(右)


往路は見事なトレースが出来上がり、コースタイムよりも早く下れた


黍殻避難小屋の手前からは小雪が舞い始めた


黍殻避難小屋


黍殻避難小屋は綺麗で快適そうな小屋だった


昔の国道の跡地にある登山道の入口


2 0 1 6 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P