《 29日 》 雁坂嶺 ・ 破風山 ・ 木賊山
西沢渓谷入口 〜 雁坂峠 〜 雁坂嶺 〜 東破風山 〜 西破風山 〜 破風山避難小屋 〜 木賊山 〜 西沢渓谷入口 (周回)
荒廃し入口の扉も無かった破風山(笹平)避難小屋に泊まってから16年が経っていた。 その後避難小屋は改築されて立派になったが、6年前に雁坂峠を経て東破風山までは登ったものの、そこから先には行く機会を逸していた。 三連休が終わり山も静かになったので、西沢渓谷の入口から雁坂峠を経て雁坂嶺・東破風山・西破風山・木賊山を登り、西沢渓谷へ下る周回ルートを辿ることにした。
4時半過ぎに道の駅『みとみ』を出発。 舗装された林道を終点の沓切沢橋まで1時間ほど歩き、雁坂峠への登山道に入る。 昨日の天子山塊の山々では雪は全く無かったが、奥秩父の山は数日前に降った雪が林道の終点から見られ、雁坂峠(2070m)では予想以上の20センチほどの積雪があって驚いた。 この雪では雁坂嶺(2289m)から先のトレースは望めず、破風山で時間切れとなってしまう可能性も出てきたが、意外にも雁坂嶺から先にも昨日のものと思われる新しいトレースが延びていた。 天気は予報よりも良く、雲一つない快晴の天気となり、嬉しいことに風も弱かった。
予想どおり雁坂嶺から先では積雪が一段と増したが、意外にも昨日のものと思われる新しいトレースがあった。 しばらくすると、甲武信小屋に泊まられたという単独の男性とすれ違ったので、トレースが木賊山まであることが分かり、この先で積雪がさらに増しても予定どおり周回出来ることを確信した。 甲武信小屋は明日まで営業しているとのことで、その後も何人かが縦走してくると思われたが、結局この方だけ(雁坂峠からも私達だけ)だった。 予想外のトレースのお蔭で東破風山(2260m)を経て16年ぶりとなる西破風山(2318m)の山頂にほぼ予定どおり11時前に着いた。 地味な山頂は雑木に囲まれ展望に恵まれないが、そのすぐ先で展望が開け、奥秩父の主脈と西上州の山々が一望され、眼前の木賊山との鞍部に建つ破風山避難小屋が眼下に見えた。
西破風山から破風山避難小屋へは展望の良い尾根を急降下する。 周囲が笹原になっている避難小屋のロケーシヨンは素晴らしく、薪ストーブもあるこの小屋に泊まっていくことが出来ないことが悔やまれた。 意外にも避難小屋から木賊山までの間の積雪は、雁坂峠から避難小屋までの間よりも少なくて助かった。 雁坂嶺からの縦走路の新雪は予想以上に多かったが、一方で予想外のトレースに助けられ、最後のピークとなる木賊山(2468m)には予定よりも少し早い1時に着けた。 静かな木賊山の山頂直下で甲武信ケ岳や八ケ岳の展望を愛でながら寛ぎ、まだ明るさの残る4時半前に道の駅『みとみ』に着いた。