《 17日 》 守門岳
二口 〜 保久礼小屋 〜 大岳 〜 中津又岳 〜 大岳 〜 青雲岳 〜 袴岳 〜 藤平山 〜 大池 〜 二分 〜 二口 (周回)
二口の登山口から保久礼小屋を経て大岳に登る予定だったが、登山口の手前の車道が災害復旧工事で通行止めだったので、その手前で車を停めて6時過ぎに歩き始める。 二口の登山口からのルートは人気がないようで、周囲には車や人影は全くなかった。 1時間ほどで保久礼小屋に着き、粘土質の斜面に付けられた長い階段の道を登る。 前回ここを登ったのは20年前の残雪期だ。 新潟方面からの車道が通じる保久礼小屋から大岳までは2時間ほどで登れるので、まだ登山道に人影は少ない。 登るにつれてブナの紅葉が次第に色濃くなり、朝陽の当たり始めたキビタキ避難小屋付近の紅葉が綺麗だったが、紅葉の見頃が10日ほど早い今年はすでに旬を過ぎてしまっているのが玉にキズだ。 天気は予報よりも良く、今のところほぼ快晴に近い。 大岳の山頂が近づくとようやく中津又岳と大岳の山頂が見えた。 予定よりも早く9時に大岳(1432m)の山頂に着く。 山頂の傍らから青雲岳、袴岳、袴腰と連なる守門岳の主脈を眺めながら一息入れ、主脈とは反対方向の中津又岳(1388m)まで往復する。 これから向かう喧噪の峰々とは違い静かで良い場所だ。 狭いが見晴らしの良い中津又岳の山頂からは飯豊も遠望された。
大岳に戻り、主脈の縦走路に入る。 縦走路は森林限界となり、左手に見える端正な烏帽子山(1350m)の眺めとその裾野の紅葉が素晴らしい。 二口の登山口に下るルートとの分岐を過ぎると間もなく、木道が敷かれた草紅葉に輝く青雲岳の山頂に着く。 上空には予報どおり雲が多くなってきたが、越後三山や毛猛山が望まれた。 青雲岳から目と鼻の先の守門岳の最高点の袴岳(1537m)は予想どおり大白川の登山口から登ってきた大勢の人で賑わっていた。 当初は先ほど通った二口の登山口に下るルートから下山するつもりでいたが、予定よりも早く袴岳に着いたことと、夕方まで天気が持ちそうだったので、反対方向の大白川の登山口へのルートを下り、藤平尾根を経て大池の登山口に下ることにした。
11時過ぎに袴岳の山頂を発ち、途中の三ノ芝の分岐から藤平尾根のルートに入る。 このルートを歩くのは初めてだが、二口のルートよりもさらに人気がないように思えた。 最初のうちはちょうど刈り払いがされた後だったので歩き易く、起伏の緩やかな藤平山付近からは大岳から袴岳までの守門岳の主脈が望まれたが、途中から滑り易い小沢を何度も渡ることになって煩わしかった。 まだ陽の高い1時半前に数台の駐車スペースが設けられた大池の登山口に着く。 キノコ採りの軽トラが1台停まっていた。 登山口からは登山地図に記された下池方面の未舗装の林道を下り、二口の登山口に戻ることを目論んでいたが、途中で道が藪の中に忽然と消えてしまった。 仕方なく登山口まで戻り、反対側の舗装された車道を延々と下る。 入広瀬オートキャンプ場の脇を通って麓の二分の集落まで1時間以上歩き、そこから二口の登山口に向かって守門岳を眺めながら登り返す。 4時にようやく車を停めた場所に着いたが、足はすでに棒になっていた。
明日の浅草岳の登山口となる只見の町に車を走らせ、町の中心部にある『ひとっぷろまち湯』という日帰り温泉で入浴と食事を済ませ、そこからすぐ近くの舘ノ川公園の快適な駐車場に泊まった。