2  0  1  5  年    6  月  

《 27日 〜 28日 》    富士山

   富士宮口五合目 〜 剣ケ峰  (往復)

   来月に予定しているハン・テングリ(7010m)に向けての高所順応のため、富士山の山頂での宿泊を計画していたが、天気が悪かったので二日連続での日帰りの登山となった。 午前中は雨模様だったので、正午前に富士宮口の五合目の駐車場に上がると、天気が悪かったので駐車場に停まっている車はそれほど多くなかった。 

   天気は回復し山頂も見えてきたが、車が揺さぶられるほどの強風だったのでしばらく車内で待機し、少し風が収まってきた1時前に登山口を出発した。 不覚にもカメラの電池を入れ忘れたので、写真は慣れない携帯で撮ることになった。 時間が中途半端なため、登山道の人影はまばらだ。 今日は訓練目的なので、妻とは別行動で先行する。 風が再び強く吹き始めた。 山頂まで休まずに登るつもりでいたが、七合目の手前から風は台風並みの爆風となり、風の強さに耐えきれず山小屋毎に一息入れながら登る。 山小屋と山小屋の間隔が開いている区間では、登山道を外れた所にある背丈ほどの大岩を見つけては岩陰で一息つくこともあった。 風上に向かって登る時は、押し戻されることもしばしばで、図らずも第一級の訓練山行となった。 

   八合目を過ぎると、これから登る人はもちろん、下ってくる人もいなくなった。 九合目の小屋で、すでに下山しただろうと思った妻にメールを打っていると、意外にも当の本人が現れたので驚いた。 妻はダイエットが目的だが、訓練が目的の私よりも早いペースでここまで登ってきたことになり、そのモチベーションの高さに脱帽した。 やや風の収まった山頂直下を妻と一緒に登り、予定よりもだいぶ遅い5時にようやく富士宮口の頂上に着いた。 

   ここから先に下山するという妻と別れ、高所順応から耐風訓練に目的を変更し、指呼の間の剣ケ峰に向かう。 馬ノ背の強い風も、先ほどまでの爆風と比べたら大したことはなかった。 5時半前に剣ケ峰に着く。 山頂周辺に全く人影のない富士山は初めだ。 順応のためゆっくりしていきたいところだが、写真だけ撮ってトンボ返りで山頂を後にする。 

   下りは突風で背中を押されるため、登山道に沿って張られたロープを掴んで下らなければならなかったが、八合目付近では雲海に投映する影富士が見られたり、七合目付近では夕焼けの空も鑑賞出来て面白かった。 夜景が綺麗な六合目の山小屋で日没となり、ヘッドランプを灯しながら7時半に妻の待つ車に戻った。 明日も日帰りで同じルートを登るため、今日はこの五合目の駐車場に泊まる。


 

富士宮口五合目の駐車場から見た富士山


八合目から見た富士宮口頂上


九合目で妻が追い付く


富士宮口頂上


富士宮口頂上から見た剣ケ峰


剣ケ峰から見た伊豆岳


八合目付近から見た影富士


   夜中も風はずっと吹き続け、翌朝になってようやく収まってきた。 今日は妻と一緒に6時半前に登山口を出発したが、目的が違う妻とは別行動で各々のペースで登る。 まだ少し風は吹いているが、昨日と比べたらそよ風で、むしろ心地良いくらいだ。 足は昨日のハードな登下降で重たいが、呼吸は明らかに楽で順応の成果を実感する。 予定どおり剣ケ峰まで休まずに登り続け、9時半過ぎに大勢の人で鈴なりの山頂に着く。 図らずも予報以上の良い天気となり、南アルプスや八ケ岳が良く見えた。 

    順応が目的なので一番高い山頂でゆっくり寛ぎ、妻を迎えに富士宮口の頂上に下る。 途中で妻と出会ったので、一緒に山頂に登り返す。 再び山頂でゆっくり寛いでから、妻と一緒に時計回りにお鉢を回る。 正午に富士宮口の頂上で妻と別れ、さらにお鉢をゆっくり三周してから下山する。 5時半に妻の待つ車に戻ると、明日同じように海外の山への順応目的で登るという山仲間のハイジさんとちー隊長が来ていた。


 

富士宮口五合目から見た富士山


富士宮口頂上


富士宮口頂上から見た剣ケ峰


剣ケ峰


剣ケ峰から見た白山岳


白山岳から見た剣ケ峰


白山岳から見た伊豆岳


2 0 1 5 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P