《 13日 〜 14日 》 旭岳 ・ 白馬岳 ・ 杓子岳 ・ 白馬鑓ケ岳 ・ 天狗ノ頭
猿倉 〜 頂上宿舎 〜 旭岳 〜 白馬岳 〜 頂上宿舎(テント泊) 〜 杓子岳 〜 白馬鑓ケ岳 〜 天狗ノ頭 〜 頂上宿舎 〜 猿倉 (往復)
来月に予定しているハン・テングリに向けて、より高い所での宿泊と順応を目的に白馬岳に登った。 梅雨入りした甲信地方の天気予報は当たらず、良い天気とされた土曜日は一日中曇天で、予報が悪かった日曜日は午前中まずまずの天気となった。 梅雨入りしたせいもあり、週末の白馬にしては予想外に入山者は少なかった。
6時半過ぎに猿倉の駐車場を出発。 駐車場に停まっている車は少ない。 予報に反して曇り空で、白馬の山頂は霧に煙っていた。 白馬尻小屋の少し手前からアイゼンを着けて大雪渓を登る。 今回は雪の状況に一番相応しいアルミのアイゼンを使った。 雪渓上には風が少しあり、暑さは全く感じない。 葱平付近では登山道が出ている所があったが、トレースに従って稜線まで雪の上を登った。 予定よりも少し早く11時半前に村営の頂上宿舎(2730m)に着く。 広い幕場にはテントがまだ2張しかなく、最終的には14張となったが、それでも幕場のキャパからすれば空いていた。
昼過ぎからようやく少し天気が回復してきたので、幕場から指呼の間にある旭岳(2867m)に向かう。 稜線から少し下った雪渓上から右方向の顕著な尾根に向かって登り、尾根を詰めていくと、その先の雪が無くなったガレた斜面に明瞭な踏み跡があった。 踏み跡を10分ほど登っていくと、山頂らしき所にケルンが積まれていたが、山名板の類は無かった。 20年ぶりくらいに再訪した旭岳の頂だったが、天気は再び悪くなってしまい、展望は全く冴えなかった。 往路を主脈まで戻り、白馬岳(2932m)に登る。 山小屋(白馬山荘)に泊まる人も少ないようで、無雪期には珍しく山頂は貸し切りだった。 幕場に戻り早めの夕食を食べる。 夕焼けショーは叶わず、明日の天気も全く期待出来なかった。
翌朝は天気の様子を窺いながら4時過ぎに幕場を出発。 曇天で朝焼けもなく、ご来光などは望むべくもなかった。 とりあえず杓子岳方面に向かう。 杓子岳(2812m)の山頂で、鑓温泉経由で猿倉に下るという若い男性2人のパーティーが追い付いてきた。 あいにく山頂に着くと同時に霧に覆われてしまい、指呼の間の白馬鑓すらも見えない。 山頂では長居はせず、さらに白馬鑓方面に向かっていくと、天気は急速に良くなり、白馬鑓への登りでは太陽や青空も見えてきた。
6時半前に白馬鑓ケ岳(2903m)の山頂に着く。 先ほどまでの空模様が嘘のように青空が広がり、白馬岳はもちろんのこと、遠く槍ケ岳や薬師岳まで遠望された。 風もいつの間にか収まり、当初の予定どおり眼前に横たわる天狗ノ頭に向かう。 先ほどの2人パーティーが鑓温泉へ下っていくの見送り、分岐から先の天狗山荘方面に進む。 来週から営業予定の天狗山荘は、まだ小屋開けの準備が全くされていなかったが、小屋の前の雪田の末端にある水場からは水が出ていた。 周囲には平日のように人影は全く無く、天狗ノ頭への稜線漫歩を続ける。 幕場から3時間半ほどで天狗ノ頭の山頂に着く。 気温の上昇で麓から霧が湧き始め、唐松岳の頂は見え隠れしていたが、立山と剱岳は霞んではいるものの、とても良い感じで望まれた。 上空には夏の入道雲が見られたが、天気はまだしばらく持ちそうだったので、30分ほど腰を据えて17年ぶりの頂からの展望を楽しんだ。
復路では唐松岳方面に縦走する単独者とすれ違っただけで、11時過ぎに誰もいなくなった幕場に戻る。 まだ山頂が見えている白馬岳にもう一度登ろうかと思ったが、夕立がありそうなので自重し、正午に幕場を発って猿倉に下った。 今日も中途半端な天気(予報)だったので、人気のルートにもかかわらず、すれ違う人は稀だった。 雪渓の下りは予想よりもだいぶ速く、2時半には猿倉に着いてしまった。