2  0  1  5  年    2  月  

《 1日 》    毛無山 ・ 十二ケ岳 ・ 鬼ケ岳

   文化洞トンネル 〜 毛無山 〜 十二ケ岳 〜 金山 〜 鬼ケ岳 〜 鍵掛峠 〜 根場  (縦走)

   宿泊した『魚眠荘』のご主人に車で登山口の文化洞トンネルまで送っていただき、7時過ぎに毛無山に向けて登り始める。 毛無山から先は雪の状況を見ながら行けるところまで縦走する予定だ。 今日のルートは昨年の11月に山仲間のハイジさんと歩いたばかりなので記憶に新しい。 予想どおりトレースは無く、一昨日の新雪を踏んで歩く。 新雪は10センチほどだが、雪が軽いので歩き易い。 今日はあいにく冬型の予報だが、まだ稜線に上がってないので、さほど風の強さは感じなかった。 天気は快晴で足取りは軽い。 コースタイムどおり、労せずして9時過ぎに毛無山(1500m)の山頂に着いた。 山頂は風がそれなりに吹いていたが、陽射しが強かったので助かった。 山頂の傍らでアイゼンを着けていると、単独の男性が同じルートを登ってきた。

   9時半にトレースのない稜線を十二ケ岳に向かって歩き始める。 間もなく先ほどの単独の男性が追い付いてきたので道を譲る。 ラッセルの負担が軽減されたので、途中の十一ケ岳までは1時間ほどで楽々着いた。 十一ケ岳から十二ケ岳の間は深いギャップと急斜面のため、積雪期は少しハードだ。 それゆえ降雪直後には毛無山から十二ケ岳へ縦走する登山者は少ない。 岩の急斜面では雪に埋もれたロープを掘り起こしながら下る。 つり橋のあるV字のコルから十二ケ岳への登りでは、核心部の痩せた岩稜が完全に雪で埋まっていたのが印象的だった。 単独の男性のトレースに助けられ、ほぼ予定どおり11時半過ぎに十二ケ岳(1683m)の山頂に着いた。 北面が雑木で囲まれている山頂は風が当たらず日溜りのように暖かかった。 

   誰もいない静かな山頂で一息入れ、正午に鬼ケ岳に向かって歩き始める。 節刀ケ岳方面へのルートが分岐する金山(1686m)から鬼ケ岳へはトレースがなく、先行していた単独の男性が、節刀ケ岳方面に向かったことが分かった。 金山から鬼ケ岳への尾根は相変わらず顕著で、ルーファンの必要は全くなかったが、積雪が一段と増して膝下のラッセルとなったので、コースタイムの倍ほどの時間が掛かった。 鬼ケ岳から先には鍵掛峠からのトレースがあるはずなので、ワカンに履き替えるのが煩わしく、アイゼンを着けたままラッセルを続けた。 山頂手前から冷たい北風が吹き付けるようになったが、1時半過ぎに鬼ケ岳(1738m)の山頂に着いた。 

   先ほどまでの冷たい北風も収まり、山頂は穏やかで暖かかった。 予報以上の快晴の天気が続き、午後になっても南アルプスの山々や八ケ岳、奥秩父の山々が良く見えた。 意外にも鍵掛峠からの新しいトレースはなく、山頂で出会った単独の男性は、魚眠荘のある根場から雪頭ケ岳を経由して登ってきたとのことだった。 

   2時過ぎに鬼ケ岳の山頂を発ち、予定どおり鍵掛峠へ下る。 山頂直下の新雪は30センチほどあったので、登りではラッセルが大変だろう。 新しいトレースはないが、道型がはっきりしているため、鍵掛峠まではコースタイムどおり1時間で下れた。 鍵掛峠から王岳へもトレースが無かったので、王岳まで足を延ばすことは諦めて、魚眠荘のある根場へ下った。 根場から鍵掛峠までは新しい単独者のトレースがあったので、途中からアイゼンは不要になり、コースタイムよりも早く4時半に魚眠荘に着いた。


『魚眠荘』から見た富士山


文化洞トンネルの毛無山の登山口


毛無山までトレースは無く、一昨日の新雪を踏んで歩く


樹間から見た十二ケ岳と十一ケ岳(右)


新雪は10センチほどだが、雪が軽いので歩き易かった


毛無山の山頂直下から見た竜ケ岳 〜 雨ケ岳 〜 タカデッキ 〜 大見岳 〜 毛無山の山塊


毛無山の山頂


毛無山の山頂から見た富士山


毛無山の山頂付近から見た十二ケ岳


毛無山から十二ケ岳へは単独の男性が先行したので、ラッセルの負担が軽減された


十一ケ岳から仰ぎ見た十二ケ岳


十一ケ岳から十二ケ岳の間の岩の急斜面では、雪に埋もれたロープを掘り起こしながら下る


十一ケ岳から十二ケ岳の間のV字のコルにあるつり橋


V字のコルから十二ケ岳への急斜面の登り


十二ケ岳への登りから見た十一ケ岳(右手前) ・ 黒岳(中央) ・ 三ツ峠山(右奥)


十二ケ岳への登りの核心部となる痩せた岩稜は完全に雪で埋まっていた


十二ケ岳の山頂直下


十二ケ岳の山頂


十二ケ岳の山頂から見た富士山と西湖


十二ケ岳の山頂から見た鬼ケ岳(右端)と雪頭ケ岳(左端)


十二ケ岳から金山へ


十二ケ岳と金山の間から見た十二ケ岳


十二ケ岳と金山の間から見た御坂山稜    右端が黒岳


金山の直下


金山から鬼ケ岳へはトレースがなく、膝下のラッセルとなった


鬼ケ岳の山頂


鬼ケ岳の山頂から見た南アルプス


鬼ケ岳の山頂から見た十二ケ岳


鬼ケ岳の山頂から見た富士山    右手前は雪頭ケ岳


鬼ケ岳の山頂から見た節刀ケ岳


鬼ケ岳から鍵掛峠へ下る


鍵掛峠の手前から見た鬼ケ岳


魚眠荘


2 0 1 5 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P