《 1日 》 毛無山 ・ 十二ケ岳 ・ 鬼ケ岳
文化洞トンネル 〜 毛無山 〜 十二ケ岳 〜 金山 〜 鬼ケ岳 〜 鍵掛峠 〜 根場 (縦走)
宿泊した『魚眠荘』のご主人に車で登山口の文化洞トンネルまで送っていただき、7時過ぎに毛無山に向けて登り始める。 毛無山から先は雪の状況を見ながら行けるところまで縦走する予定だ。 今日のルートは昨年の11月に山仲間のハイジさんと歩いたばかりなので記憶に新しい。 予想どおりトレースは無く、一昨日の新雪を踏んで歩く。 新雪は10センチほどだが、雪が軽いので歩き易い。 今日はあいにく冬型の予報だが、まだ稜線に上がってないので、さほど風の強さは感じなかった。 天気は快晴で足取りは軽い。 コースタイムどおり、労せずして9時過ぎに毛無山(1500m)の山頂に着いた。 山頂は風がそれなりに吹いていたが、陽射しが強かったので助かった。 山頂の傍らでアイゼンを着けていると、単独の男性が同じルートを登ってきた。
9時半にトレースのない稜線を十二ケ岳に向かって歩き始める。 間もなく先ほどの単独の男性が追い付いてきたので道を譲る。 ラッセルの負担が軽減されたので、途中の十一ケ岳までは1時間ほどで楽々着いた。 十一ケ岳から十二ケ岳の間は深いギャップと急斜面のため、積雪期は少しハードだ。 それゆえ降雪直後には毛無山から十二ケ岳へ縦走する登山者は少ない。 岩の急斜面では雪に埋もれたロープを掘り起こしながら下る。 つり橋のあるV字のコルから十二ケ岳への登りでは、核心部の痩せた岩稜が完全に雪で埋まっていたのが印象的だった。 単独の男性のトレースに助けられ、ほぼ予定どおり11時半過ぎに十二ケ岳(1683m)の山頂に着いた。 北面が雑木で囲まれている山頂は風が当たらず日溜りのように暖かかった。
誰もいない静かな山頂で一息入れ、正午に鬼ケ岳に向かって歩き始める。 節刀ケ岳方面へのルートが分岐する金山(1686m)から鬼ケ岳へはトレースがなく、先行していた単独の男性が、節刀ケ岳方面に向かったことが分かった。 金山から鬼ケ岳への尾根は相変わらず顕著で、ルーファンの必要は全くなかったが、積雪が一段と増して膝下のラッセルとなったので、コースタイムの倍ほどの時間が掛かった。 鬼ケ岳から先には鍵掛峠からのトレースがあるはずなので、ワカンに履き替えるのが煩わしく、アイゼンを着けたままラッセルを続けた。 山頂手前から冷たい北風が吹き付けるようになったが、1時半過ぎに鬼ケ岳(1738m)の山頂に着いた。
先ほどまでの冷たい北風も収まり、山頂は穏やかで暖かかった。 予報以上の快晴の天気が続き、午後になっても南アルプスの山々や八ケ岳、奥秩父の山々が良く見えた。 意外にも鍵掛峠からの新しいトレースはなく、山頂で出会った単独の男性は、魚眠荘のある根場から雪頭ケ岳を経由して登ってきたとのことだった。
2時過ぎに鬼ケ岳の山頂を発ち、予定どおり鍵掛峠へ下る。 山頂直下の新雪は30センチほどあったので、登りではラッセルが大変だろう。 新しいトレースはないが、道型がはっきりしているため、鍵掛峠まではコースタイムどおり1時間で下れた。 鍵掛峠から王岳へもトレースが無かったので、王岳まで足を延ばすことは諦めて、魚眠荘のある根場へ下った。 根場から鍵掛峠までは新しい単独者のトレースがあったので、途中からアイゼンは不要になり、コースタイムよりも早く4時半に魚眠荘に着いた。