《 25日 》 釈迦ケ岳
釈迦ケ岳開拓 〜 釈迦ケ岳登山口 〜 釈迦ケ岳 (往復)
鬼怒川レジャー公園の駐車場に前泊し、6時前に釈迦ケ岳開拓内の昨日車を停めた場所に着くと、意外にも富士山ナンバーの車が1台停まっていた。 車に乗っていた男女のパーティーに昨日のルートの状況などを説明し、6時に車を出発した。 残念ながら予報どおり天気はあまり良くなく、小雪が舞っていた。 西平岳への登山口までは昨日のトレースがあるので40分ほどで着いた。 ここから先の林道にはトレースがなかったのでスノーシューを履く。 林道を緩やかに20分ほど下ると、『←山頂』とだけ記された釈迦ケ岳の登山口を示す地味な木のプレートがあった。 昨日の西平岳の登山口と同様に、この登山口の記憶も全くなかった。
7時過ぎに登山口を出発。 標高はちょうど1000mくらいだ。 登山口付近は勾配が緩く尾根の幅も広いが、積雪が少なかったので、登山道の道型は明瞭だった。 標高に比例して積雪は多くなったが、尾根も次第に顕著になったので、テープ類は殆どないがルーファンに困ることはなかった。 それ以上に、昨日の好天で南斜面の雪は良く締まり、スノーシューが殆ど沈まないので楽だった。 予定よりも早く、登山口から1時間足らずで1250m付近の尾根を乗り換える地点に着いた。 このまま真っ直ぐ登り続けても主尾根に合流しそうだったが、大きな赤テープの所から右方向へトラバースする。 登山道の道型はないので、高度計で標高を維持しながら歩き易い所を選んで進むと、15分ほどで顕著な支尾根の背に乗った。 尾根を直登すると、すぐ上に先ほど同じ大きな赤テープがあり、この支尾根が登山道であることが分かった。
樹間のやや詰まった支尾根を直登気味に登っていくと間もなく小雪はやみ、上空に青空が広がり始めた。 支尾根にもテープ類は殆どなかったが、尾根が顕著でルーファンに困ることはなかった。 雪の締った支尾根を快適に登り、9時に鳥羽ノ湯(東荒川ダム)を起点とする『塩谷コース』の主尾根と合わさった。 意外にも塩谷コースには昨日の新しい単独者のスノーシューのトレースがあり、山頂方面へとトレースは続いていた。 分岐からしばらくは緩やかな登り下りで標高は変わらず、昨日中岳の山頂から見たとおり、尾根は明るく顕著でとても歩き易かった。
樹間からは左手に昨日登った西平岳と中岳、そして左手には剣ケ峰(1540m)が見えた。 正面に釈迦ケ岳の山頂方面が見えてくると、勾配が増すようになったが、トレースがあるので全く問題なかった。 昨日辿れなかった中岳と釈迦ケ岳の鞍部からの尾根と山頂直下で合わさり、11時に広く開けた釈迦ケ岳の山頂に着いた。 釈迦ケ岳へのリベンジは叶ったが、肝心の天気が悪くて残念だ。 予想どおり鶏頂山や剣ケ峰方面からのトレースはなかった。 登る前は鶏頂山まで往復することや、中岳と西平岳を経て周回することも視野にあったが、天気が昨日のように良くなかったので、次回への宿題とすることにした。 時間は充分あるので、天気が少しでも良くなることを期待して小1時間ほど山頂で粘っていると、駐車場で声を掛けた男女のパーティーが同じルートで登ってきた。
天気が良くなる兆しはなく、正午前に重い腰を上げて往路を戻る。 総勢5人がスノーシューで登った立派なトレースは登山道のように歩き易くなり、山頂から登山口までコースタイムよりも早い1時間40分で着いた。 林道を緩やかに登り返し、西平岳の登山口を過ぎると、狩猟の車が所々に停まっていた。 車の轍で林道は歩き易くなったので、途中でスノーシューを外し、まだ陽の高い2時半に車を停めた釈迦ケ岳開拓に戻った。