《 10日 》 笠取林道
高橋 〜 白沢峠 〜 ヤブ沢峠 〜 高橋 (周回)
今年最初の三連休だったが、冬型が緩まず直前になって中日に低気圧が通過するという予報に変わったので、泊りでの山行を中止し、二週間前に行った白沢峠から奥秩父の主脈へ通じる笠取林道を歩いて笠取山に登ることにした。
道の駅『たばやま』に前泊し、翌朝青梅街道から高橋の集落への車道を入り、7時半に高橋の集落を出発。 気温はマイナス8度で、凍てついた車道を白沢峠に向かって歩く。 二週間前に通ったばかりなので道の記憶は新しい。 通行止めのゲートを過ぎて500mほど行くと、笠取小屋への林道(奥山作業道)を右に分けて白沢峠への作業道が左に分岐している。 右の林道を登れば笠取山へは近いが、6本爪のアイゼンを着けて左の作業道を白沢峠へ登る。 おそらく年末年始は誰もここを通らなかったようで、二週間前の私達のトレースに新雪が積もっていた。 高橋の集落から2時間ほどで静かな白沢峠に着く。 予想どおり縦走路(笠取林道)にもトレースはなく、積雪期にこのルートを歩く人の少なさがあらためて良く分かった。
積雪はそれほど多くないが、スノーシュー(妻はワカン)を履いて林道を歩く。 尾根上は風が吹いているが、林道は終始尾根の東側を通っていたので、風の影響は殆ど無かった。 緩やかな登り下りを繰り返し、先ほど登山口で分岐した奥山作業道と合流する地点まで白沢峠から2時間以上を要した。 樹間からたまに飛竜山方面が僅かに見えるのみで、残念ながら展望は全く冴えなかった。 林道の合流点には通行止めのゲートと新しい標識があった。 意外にも奥山作業道には正月あたりの車の轍の痕跡が見られた。 林道の合流点から次のポイントとなるヤブ沢峠までも、コースタイムの5割増しの1時間を要した。 すでに1時を過ぎ、この先の笠取小屋を経て笠取山まで行くと明るいうちに帰れなくなるので、ヤブ沢峠から少し先に進んだ所から鹿のトレースを辿って尾根に上がってみたが、尾根上はどこも樹間が詰まっていて、雁坂嶺などが僅かに見えただけだった。
往路は白沢峠には戻らず、途中から奥山作業道を使って下ったので、まだ明るい5時前に高橋の集落に着いた。 笠取山には登れなかったが、白沢峠からヤブ沢峠までの間を歩いたことで、天子・御坂山塊から大菩薩を経て奥秩父の主脈までの道を繋ぐことが出来た。