2  0  1  4  年  1  2  月  

《 23日 》    鶏冠山 ・ 柳沢ノ頭 ・ 倉掛山

  落合 〜 鶏冠山 〜 柳沢峠 〜 柳沢ノ頭 〜 ハンゼノ頭 〜 板橋峠 〜 倉掛山 〜 白沢峠 〜 落合  (周回)

   冬型が少し緩んだので、6年前の冬に行った倉掛山(1777m)に前回と逆ルートで鶏冠山(1716m)から縦走することにした。 青梅街道から高橋の集落へ入る車道の入口付近の路肩に車を停めて6時に出発。 青梅街道を柳沢峠方面へ1キロほど歩いて落合の集落へ左折し、数軒の民家の先から鶏冠山への登山道に入る。 登山口付近の積雪は5センチほどだが、マイナーなルートなので予想どおりトレースは無かった。 登山口から1時間ほど登った横手山峠への分岐からは柳沢峠から鶏冠山へ周回した人のトレースがあった。 分岐から先では積雪が少し増えたが、トレースに助けられコースタイムどおりに登れた。 樹間から朝焼けに染まる奥秩父の山並みが望まれるようになり、予報どおり冬型が緩んでいるようで背後に雲は無かった。 

   8時過ぎに誰もいない静かな鶏冠山の山頂に着く。 逆光ながらここから眺める大菩薩嶺は独立峰のような面持ちで風格がある。 猫の額のような狭い山頂で一息入れ、青梅街道と交差する柳沢峠へ向かう。 1480mの峠までは緩やかな下り基調でトレースもあり、アイゼンは全く不要だった。 柳沢峠の手前で登山道から僅かに外れた所にテーブルやベンチの置かれた展望所があり、飛竜山から木賊山までの奥秩父の山並みがすっきりと一望出来た。 柳沢峠に着く直前で男女4人のパーティーとすれ違ったが、今日出会った唯一のパーティーだった。 予定よりも少し早く10時過ぎに柳沢峠に着き、日溜りのように暖かな駐車場のトイレの前で大休止する。

   10時半に柳沢峠を発ち、倉掛山方面への縦走路に入る。 この峠から奥秩父方面へ縦走する人は稀なので、道標には倉掛山という標記は無い。 途中の板橋峠までは斉木(笠取)林道(冬期通行止め)が通じているためか、ここ数日の新しいトレースがあった。 40分ほどで最初のピークの柳沢ノ頭(1671m)に着く。 葉の落ちた冬枯れの山頂からの展望はまずまずで、富士山はもちろん南アルプスの山々や今まで見えなかった金峰山の白い頂も見えた。 

   柳沢ノ頭から先では縦走路の積雪が少し増えたが、トレースに助けられコースタイムどおりに登れた。 緩やかな登り下りを繰り返し、道標には展望台と標記されたハンゼノ頭(1685m)に着いた。 詳細な山名案内板が置かれた山頂からの展望は素晴らしく、近隣の山はもちろんのこと、甲府盆地を挟んで南アルプスから御坂の山々まで一望出来た。 ハンゼノ頭から板橋峠へはトレースが薄くなったが、新しい道標も設置されていて、予定どおり2時間で斉木(笠取)林道と出合う板橋峠に着いた。 昔は森林伐採の基地だったとういう板橋峠は、前回は無かったソーラーの電池畑になっていた。

   板橋峠から倉掛山方面には前回と同じように登山道の道標は無く、予想どおりトレースも無くなった。 風も少し強まってきたが、登山道となっている防火帯が南東斜面にあるので殆ど影響はなかった。 倉掛山の山頂手前からは急坂の登り下りが多くなり、日陰の積雪は膝下くらいにもなったが、雪が柔らかかったのでアイゼンを着けずに済んだ。 朝方登った鶏冠山はすでに遠くなり、防火帯の縦走路の景観は人工的とは言えユニークだ。 時々丸々と太った鹿の群れが防火帯を飛び跳ねながら横断する。 

   雪の状態がとても良かったので、予定よりも少し早く2時半前に人待ち顔の倉掛山に着いた。 6年前と変わらない山頂の雰囲気に何か安堵感を覚え、この頂がいつまでもこのままであって欲しいと願った。 昼過ぎになっても空には雲が湧かず、山頂から奥多摩や奥秩父の山々が良く見えた。

   2時半過ぎに重い腰を上げて白沢峠へと下る。 トレースはないがルートの記憶は新しく、40分ほどで 朽ちた大昔のトラックの残骸がある白沢峠に着いた。 意外にも峠の道標には倉掛山が追加されていたが、相変らず高橋の集落(青梅街道)へ至る作業道の案内はなかった。 峠からは地形図や登山地図には無い明瞭な作業道を下る。 舗装された林道と交差すると間もなくゲートがあり、その先は凍てついた車道を延々と歩く。 廃屋の目立つ高橋の集落を経て、車を停めた場所に5時前に着いた。


青梅街道を柳沢峠方面へ1キロほど歩く


登山口付近の積雪は5センチほどだった


登山口から横手山峠への分岐へ


横手山峠への分岐から先では積雪が少し増えた


樹間から見た木賊山


鶏冠山の山頂


山頂から見た大菩薩嶺


鶏冠山から柳沢峠へ


柳沢峠の手前にあった展望所    中央に見えるのが唐松尾山


展望所から見た木賊山(左) ・ 破風山(中央) ・ 雁坂嶺(右)


柳沢峠から展望所までの案内図


青梅街道と交差する柳沢峠


柳沢峠から柳沢ノ頭へ


柳沢ノ頭の山頂


柳沢ノ頭からハンゼノ頭へ


ハンゼノ頭の山頂直下にあった案内図


ハンゼノ頭の山頂


山頂から見た大菩薩嶺


山頂から見た乾徳山(中央手前)と金峰山(中央奥)    黒金山(右手前)と国師ケ岳(右奥)


山頂から見た南アルプス


ハンゼノ頭から板橋峠へ


板橋峠はソーラーの電池畑になっていた


板橋峠


板橋峠から倉掛山方面へは南東斜面の防火帯を歩く


防火帯の縦走路の景観は人工的とは言えユニークだ


展望の良い防火帯から見た奥秩父の山々    中央の鞍部が将監峠    右端が飛竜山


倉掛山の手前から見た鶏冠山(左)と大菩薩嶺(右)


倉掛山の山頂直下


倉掛山の山頂直下


倉掛山の山頂


山頂から見た奥秩父の山々    中央が破風山


三角点のある山頂から木賊山と眼下の広瀬湖を望む


倉掛山から白沢峠へ


白沢峠


標識の無い作業道への取り付き


青梅街道まで凍てついた車道を延々と歩く


2 0 1 4 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P