《 6日 》 西御殿岩 ・ 竜喰山 ・ 大常木山
三ノ瀬 〜 山ノ神土 〜 西御殿岩 〜 将監峠 〜 竜喰山 〜 大常木山 〜 将監小屋 〜 三ノ瀬 (周回)
12月に入って冬型が強まり、週末は強い寒気が入るとのことで、秩父の山を歩くことにした。 将監峠から飛龍山直下のハゲ岩までの間は未だ歩いたことがなかったので、途中の竜喰山(2011m)と大常木山(1962m)のピークを踏んで周回することにした。 展望の良い西御殿岩を加えれば、地味な山歩きも楽しくなるだろう。
三ノ瀬の登山者用の駐車場に前泊し、翌朝6時半に出発。 予想どおり駐車場に他の車は停まっていなかった。 気温はマイナス5度と冷え込んでいたが、これが今日の最高気温だった。 年初にここから西仙波に登っているので、途中の山ノ神土までの道の記憶は新しい。 30分ほどで将監峠への未舗装の狭い林道を右に分け、山ノ神土方面への急坂を登る。 新雪がうっすらと登山道に見られるようになり、稜線の縦走路には5センチほどの積雪があった。 ほぼコースタイムどおり2時間で山ノ神土に着き、一息入れてから西御殿岩(2075m)を往復する。 予報よりも風が弱くてありがたいが、気温が低いので日陰に入ると寒く、時々風花が舞ってくる。
9時半に静かで展望の良い西御殿岩に着くと、以前登った時には無かった立派な山名板が置かれていた。 北の方の高い山々は寒気の白い雲に覆われているが、和名倉山や東仙波、唐松尾山が良く見える。 これから向かう竜喰山はあいにくの逆光で黒々としていた。 下りは新雪が凍っていたので、軽アイゼンを着けて下る。 山ノ神土に戻り、静かな縦走路を将監峠へ向かう。
将監峠を11時に通過し、峠から登山道を100mほど飛龍山方面に進んだ所で、左の笹原の立木に巻かれた古いテープの所から竜喰山への踏み跡に入る。 竜喰山への分岐は分かりにくく、意識していないと気が付かないだろう。 笹原に入ると踏み跡はやや明瞭になったが、新雪が笹に被っているので登りにくい。 山ノ神土で外した軽アイゼンを再び着けて登る。 最初の展望の良い小ピークを過ぎると尾根は痩せて顕著になり、小さな登り下りを繰り返しながら予定よりも少し遅く正午に竜喰山の山頂に着いた。 樹間が濃く展望に恵まれない山頂だが、立派な山名板が置かれていた。 標高が2011mなので、3年前の2011年には愛好家の間でちょっとしたブームになったのだろう。
竜喰山から先も所々に古いテープが立木に巻かれていたので、忠実に尾根上の踏み跡を辿って行く。 地形図にある1993mのピークには立派な三角点が置かれていた。 あいにく天気は下り坂になってしまい、大常木山の山頂の手前から小雪が舞い始めた。 大常木山付近は藪っぽく、天気が悪くなったせいか、ルートが少し分かりづらかった。 大常木山の山頂からは朧げに竜喰山や和名倉山が見えたが、寒気の影響による雲に包まれてしまい、写真だけ撮って先に進む。
大常木山から先の尾根も痩せて顕著だったが、踏み跡はさらに薄くなり、獣道かどうかの区別がつかなくなった。 テープ類も無くなってしまったが、尾根を忠実に辿り、登山道と合わさる1847m地点に向かって下る。 雪はとうとう本降りになってしまい、ランドマークの飛龍山も見えなくなってしまったが、2時前にようやく登山道と合流することが出来た。 ここから目標のハゲ岩まで30分ほどで往復出来そうだが、天気が回復しそうもないので、泣く泣く登山道を将監峠方面に戻ることにした。 ハゲ岩まで行ければ、奥多摩から奥秩父の間の縦走路を全て踏破したことになるが、それは次の機会に持ち越しとなった。 意外にも雪は途中で止み、青空も覗くようになったが、もう後の祭りだ。 将監峠には寄らず将監小屋の前を通って未舗装の狭い林道を三ノ瀬へ下り、5時の日没と同時に駐車場に着いた。