《 4日 》 水引入道 ・ 屏風岳 ・ 南屏風岳 ・ 不忘山
みやぎ蔵王白石スキー場 〜 水引入道 〜 屏風岳 〜 芝草平 〜 屏風岳 〜 南屏風岳 〜 不忘山 〜 みやぎ蔵王白石スキー場 (周回)
台風接近の影響で予定していた朝日への泊りでの紅葉狩りは止め、日帰りで南蔵王の山に登った。 南蔵王の山に登るのは実に15年ぶりだ。 東北道の国見SAに前泊し、翌朝登山口のみやぎ蔵王白石スキー場に向かう。 昨夜の雨の影響か雲が多く、車窓からは虹も見えた。 スキー場の広い駐車場には地元の車が2台停まっていただけだった。 この登山口から目標の杉ケ峰(1745m)に行くルートは3つあるが、今日は紅葉狩りが目的なので、水引コースを登路に選び、不忘山経由で下山する周回ルートとした。
6時半前に駐車場を出発。 スキー場内の管理道路を登り、標識に従って途中から山道に入る。 間もなく権現沢と出合い、沢の右岸を緩やかに登り下りしながら進む。 沢の途中には滝も見られた。 紅葉は予想より早く進んでいるようで、山の中腹がすでに見頃になりつつあった。 沢の周囲にはモミジが多く見られ、その赤が目に鮮やかだった。 天気が回復せず陽射しが弱いので、せっかくの綺麗な紅葉が冴えないのがとても残念だ。 岩に取り付けてある鎖を掴んで沢を渡り、水引入道(1656m)への登りに入る。 水引コースの紅葉は素晴らしく、ここを登路にしたことが正解だった。 喜んだのも束の間、予報には無かった風が次第に強くなり、ジャンボリーコースとの分岐点付近からは立っていられないほどの強風となった。
9時半に人待ち顔の水引入道の山頂に着いが、あいにくの曇天で展望は全く得られなかった。 幸い強い風は次第に収まったので、予定どおりその先の水引平へ下る。 ようやく周囲の視界が利くようになり、水引平から屏風岳方面の稜線が辛うじて見えた。 あらためて周囲を見渡すと、紅葉の見頃のラインはすでに1500m以下となり、水引入道の隣の馬ノ神山(1551m)の紅葉が一番良かった。
小さな池がある水引平から屏風岳へ急坂を登る。 右手には後烏帽子岳(1681m)、左手には不忘山(1705m)がようやく見えるようになった。 霧の合間のシャッターチャンスを待つ時間が歩く時間よりも長くなり、11時にようやく今日の最高点となる屏風岳(1817m)に着いた。 あいにく南蔵王の稜線には南からの湿った雲や霧が次々となだれ込んでくるため、先ほどの水引入道と同じように展望は得られなかった。
天気の回復が見込まれないどころか、これからどんどん悪化するような感じさえもしたが、予定どおり稜線を北上し杉ケ峰へ向かう。 途中にある芝草平の湿原周辺での紅葉を期待していたが、紅葉する草木が無いのか、あるいは終わってしまったのか、全く期待外れだったので、杉ケ峰へは登らずに往路を引き返すことにした。 再度屏風岳の頂を踏んで稜線を南下し、なだらかな稜線を南屏風岳(1810m)へ向かう。 結局、南屏風岳の山頂も霧に煙っていたので、写真だけ撮って最後のピークとなる不忘山へ下り気味に進む。 晴れていれば、水引コースの紅葉が素晴らしいだろう。
1時半に大小の岩が散在する不忘山の山頂に着く。 この頂だけは15年前の記憶が蘇ってきて懐かしかった。 展望が素晴らしかったという当時の記憶とは違い、今日は全てのピークにおいて展望に恵まれなかったが、不忘山からの下りでは再び素晴らしい紅葉が見られるようになったことが唯一の救いだった。 コースタイムをだいぶオーバーし、3時半前にスキー場の大駐車場に着いた。
夕方5時発表の天気予報では、台風の進路は変わらず、東北の北部であれば明日の午前中までは天気の崩れはないとのことだったので、予定していた焼石岳に登ることを決め、東北道を北上して中沼コースの登山口へ向かった。