《 19日 》 三岩岳 <スキー>
小豆温泉旧道登山口 〜 三岩岳 (往復)
行きたい時期(3月下旬)と天気が噛み合わず、毎年のように計画倒れになっている三岩岳へのスキーに、4月中旬の好天を拾って登ることにした。 道の駅『番屋』で山仲間の西さん&セッちゃんと合流し、登山口の小豆温泉まで車で30分ほど走る。 小豆温泉の入口の駐車場はまだ雪に埋もれていた。 駐車場を6時過ぎに出発し、旧道(国体コース)登山口までスノーシェッドの中を歩く。 スキーで登るのは私だけだ。
登山口でアイゼンを着け、899m地点の電波塔を目指す。 登山道は出ていなかったので、微かに残るトレースを拾いながら広い沢状の急斜面を登ると、30分ほどで労せずして電波塔に着いた。 ここからは尾根が痩せ、登山道が出ていたのでアイゼンを外す。 間もなく樹間から青空の下に三岩岳の山頂が見え、足取りが軽くなる。 尾根が広くなってくると再び足元に残雪が見られるようになり、1130m地点の平坦地で一息入れる。 スキーを履いていると三岩岳の山頂の背後から白い雲が次々と現れるようになり、それまで全くなかった風も少し出てきた。 ここからはブナの木々の間隔が広くなり、快適なツリーランが期待出来そうだった。 雪の状態も良く、シールでも皆と同じペースで登れた。
新道との分岐点の手前にある1308mのピークが近づくと傾斜は緩んだが、ピークは通らずにその直下を左からトラバース気味に巻き、8時半前に新道との分岐点に着く。 ここまでルーファンすることなく順調に来たので、予定よりも1時間ほど早く着いた。 新道との分岐点で一息入れていると、天気予報にはなかった低気圧が通過しているようで、上空には不気味な灰色の雲が広がり始めた。 新道との分岐点からは1699mのピークに向かって顕著な尾根となり、間もなく雪が少し緩み始めたので、私以外はスノーシューやワカンを履いて登る。
1699mの丸いピークが近づくと傾斜が緩み、先ほどの1308mのピークと同様に、その直下を左から巻いて進む。 残念ながら天気は回復せず、三岩岳の山頂は寒々しい雲に覆われ始めていた。 ブナからシラビソに変わった幅の広いたおやかな尾根を指呼の間に見える山頂を目指して進む。 窓明山への登山道が分岐する1816m地点付近の避難小屋はまだ雪に埋もれ、屋根が出ているだけだった。 避難小屋から先では風が強まり、滑るのに一番良い斜面の雪は硬く締まったままだ。 快晴の予報を信じて登り続けるが、願いとは裏腹に山頂方面の天気はますます悪くなっていった。 登山道が通る三ツ岩の方へは行かず、山頂に向けて真っ直ぐに登る。 登山口から終始雪の状態が良かったので、予定よりも早く11時に山頂に着いた。 ホワイトアウトした山頂からは全く展望は得られず、三岩岳が三度目の私と妻はまだしも、初めて登った西さん&セッちゃんは本当に不運だった。
風が強いので天気の回復を待つことも出来ず、早々に山頂を後にする。 当初の目論見とは正反対に、山頂から避難小屋までは硬く波打った雪面を滑ることになってしまった。 避難小屋を過ぎた所で地元のスキーヤーとすれ違うと、その後も10人ほどのスキーヤーやボーダー達とすれ違った。 1699mのピーク付近まで下ると上空は再び青空となり、三岩岳の山頂方面も見えるようになった。 悔しさがこみあげてくる一方、新道との分岐点までは雪も緩んで快適な滑りが楽しめた。
新道との分岐点まで下ると、嘘のように天気が回復してきたが、相変わらず山頂付近の風は強そうだった。 新道との分岐点から1130m地点までのブナ林は予想どおり快適なツリーランが楽しめた。 山頂でゆっくり寛ぐことが出来なかったので、まだ陽の高い2時過ぎに旧道(国体コース)の登山口に着いた。 桧枝岐村まで車で移動し、民宿『開山』で裁ち蕎麦を食べ、『駒の湯』で汗を流す。 JAのスーパーでおでんの具を買い、村外れの駐車場に車を停めて西さんの車の中で反省会を行った。 明日は天気が下り坂との予報だったので山には行かない予定だったが、天気予報が少し良くなったので、もし朝の天気が良ければ今日のリベンンジに会津駒とその先の大戸沢山へ登ろうということになった。